今月発売のランニング誌『クリール』7月号(ベースボール・マガジン社)、注目の特集は「マラソンランナー的スピード養成法」。
その巻頭トップ記事が、刀水AC・Fコーチによる「ビギナーのためのスピードアップメソッド」。カラー5ページにわたり、無理なく故障せずにスピード練習を取り入れていく方法が丁寧な解説で紹介されている。
中心は「流し」である。芝生を気持ちよさそうに駆け抜けていく、伝説的超スピードランナーだった早田俊幸選手の迫力ある流しの連続写真とともに、「流し」(ウィンドスプリント)とはどんなものであるかが、ごくわかりやすくまとめられている。
初心者に限らず一般の市民ランナーの練習といえば、時間の許す範囲でゆっくり長くラクに走るLSD的なトレーニングが中心になりがち。
一方で、さあスピード練習となると集団で速い人を先頭に必死で1km×10本といったインターバルトレーニングに一足飛び、という傾向が見られ、故障にもつながりやすい。
で、両者の橋渡しを果たすのが、流し。
「ジョグの動きよりは明らかに大きく、かといって全力ダッシュのように力むことなく、リラックスした走りであればOKです」
「流しは、スピードに必要なゆとりのある大きなフォームを生み出します。
このところ注目されている股関節の可動域を広げることができ、足腰の筋力のパワーアップにもきわめて有効です。
私は、流しのことを『走る筋トレ』ともいっています」
このところ、書店さんでの売れ行きを見ると本誌は好調のようなので、ワシがいつも地下足袋ジョグをしている芝生の公園でも、「流し」をする人が急増するかも。
流しの他にも、刀水AC練習会で実施している補強運動や動きづくりの一端も写真解説構成で触れられており (Fコーチご自身がモデルを務めておられる) 、ランニングに直結する体づくりの基本が示されている。
「走行距離至上主義を排し、いろいろなトレーニングを取り入れよう!」
「故障は起きる可能性があることを正しく認識しよう」
「状態や状況に応じて、今できることをやろう」
など、Fコーチが日頃練習会で熱く語っておられる内容のエッセンスが詰まった濃い内容。
前回の5月号同誌「10km40分切りに挑戦」でトレーニング5原則から説き起こされたFコーチの記事と合わせて、刀水ACメンバーにとっても精選テキストとなるであろう。ありがたい。
本日、走休。体操などのみ。
★セラティ・きょうの言葉 ⑱
私は学問と並行して、約10年間を私自身の身体 (と精神ーー2つを分けることはできないから) を材料とした広範囲の実験に取り組んだ。
多様な実験と試行錯誤のはてに、それ以上のものは考えることができないような、確固としたフォームを導き出した。
スプリンターであろうと、長距離選手であろうと、両方に通用する身体動作の原理があることを知ったのである。
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