きままな雑記帳

ごく普通のあんちゃんのきままに記す日常日誌

昔のことですが、ある夏の夕刻に道を尋ねられました、それが・・・

2021-02-06 16:28:24 | 健康・病気
それはまだ私が相模原に住んでいた頃のお話です。

ちょうど残暑厳しい夕方の時間帯。

私は夕飯の用意にスーパーへ出かけようとした矢先のこと。

見覚えのない老婆が何やら右往左往しておりました。

怪訝な表情で周囲を見回している老婆。

最初は怪しいと用心深く様子を伺っていた私ですが、意を決して訪ねてみました。

『どうされました?』

そうすると老婆は

『ここはどこ?』

??

『ここは〇×丁目ですけど』と答える私に

『あのね、〇〇ちゃんに会いにきたんだけど、どこなの?』

どうにも要領を得ない受け答え。



このまま放っておいてもいいのかもしれませんが、なんか虫の知らせと言いますか、このまま放置してはいけない気がしてきた私。

『私はこれから駅前のスーパーまで行きますが、よろしければ駅前の交番まで行きますか?そこでお尋ねの家を教えてもらってはいかがでしょう?』と聞いてみると。

ただ頷いているだけ・・・。

とりあえず駅前の交番まで連れていくか。

でも、一緒に歩くといっても、目を離すとはぐれてしまいそうなので、とにかくゆっくりと相手の動向を確認しながら歩きます。

途中の自動販売機で飲み物を与え、普段なら10分前後の距離を20分以上かけて交番に到着。

ただ、交番にはおまわりさんがいるとは限りません。

はたしていてくれるか?

お巡りさん、交番に居てくれました。

さっそく事情をお巡りさんに説明。

『〇〇丁目でこのおばあちゃんを見つけて、右往左往されているようなので事情を聞いても、どうにも要領を得ないので、とりあえず訪ねたい場所がどこか交番に行って聞いてみましょうとなりました』

でお巡りさん

『おばあちゃん、どこから来たの?』

『えーとね、あれ?ここはどこ??』

ここでお巡りさん

『何か住所や氏名のわかるものって持ってるかな?あれば見せてもらえると助かるんだけどなぁ』

やさしく、できるかぎりのやさしさを顔全体で表して尋ねるお巡りさん。

私も心配なので、お巡りさんの横にいながら

『ここは交番、この人はお巡りさんで悪い人ではありませんよ、安心してくださいね』と声掛け。

ようやく連絡先のわかるものを見せてくれた老婆。

さっそくお巡りさんが家族へ連絡。

家族も探していたようで、30分くらいして交番に迎えにきました。

その間、私もお巡りさんと一緒に待機。

お巡りさん、私の住所を確認して『帰ってもいいよ』とは言ってくれましたが、行きがかり上ご家族が来るまでは待機しますよと言って交番で待たせてもらいました。

で、お巡りさん

『大変だったねぇ。買い物に行こうとして出逢ったんでしょ』と。

『そうなんですよ、でもどうも様子がおかしいなと思って交番に連れてきちゃいました』

『あー、それは正解だったね。でも相手のおばあちゃんが暴れたりしないで良かったよ』

『本当にそうですねぇ』

お巡りさんに出してもらった麦茶などを飲みながら、ようやくご家族が訪れました。

お巡りさん

『この人が見つけて交番まで連れてきてくれたんですよ』

ご家族

『ありがとうございます』



『いえいえ。おばあちゃんに何もなくて良かったですよ』

とまぁ、お互いに説明した後で当の本人より

『バイバイ』と。

多少の認知症を患っているらしく、子供の頃の記憶と現実が交互に出て来るそうです。

でも無事に家族と再会で着て本当に良かった。

ちょっと買い物のつもりが、とても長い買い物の道のりになりました。

明るかった空もすっかりと日が暮れて、夜空には星空が瞬いておりました。













ひきこもり・不登校・休職からの社会復帰の悩みに


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