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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
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AKB48総選挙のあるべき形とは何か

2011-05-27 22:17:50 | AKB48
本日も連続AKB48シリーズです。
これまでAKBネタはアクセス数の向上に寄与してこなかったのですが、連続するとさすがに効果が出てくるようです。

前回のエントリ『AKB48総選挙におけるビック・プレーヤの存在について考えてみる』の続き。
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/504983d201dfc7f7d6da9387df894ee9

総選挙のランキングが「誰が最も投資を集められるのか」を明らかにするためのものであるなら、別にビックプレーヤの存在を否定する必要はないだろう。
しかし、ここで重要な問いについて考えなければならない。

「そもそもアイドルとは、何をもってアイドルといえるのか?」ということだ。

ここに、アイドルビジネスと風俗ビジネスとの根本的な違いがある。
それは、アイドルは大衆的・公的な意味合いが強いのに対して、風俗は非常に個人・私的な意味合いが強いという点である。
両者の本質的な違いではないが、重要な違いである。
もちろん、時代とともにアイドルの定義は変化してきた。
どちらかといえば、アイドル側が風俗側を侵食してきた歴史といえるだろう。
大衆的かつある種の信仰的なものであったアイドルが、価値観の多様化の中でパーソナルな領域に踏み込まざるを得なかった。
ユーザはより深いコミュニケーションを求めているのだ。
AKB48は、そうした流れの中で、身近なアイドル、育てるアイドル、会いにいけるアイドル、といった形で事業展開をしてきた代表格であろう。

しかし、アイドルは完全にパーソナルな存在にはなれない。
それはアイドルではないからだ。
もし金を稼ぐためにアイドルをやろうとしているなら、それは間違いである。
純粋に金を稼ぎたいのであれば、風俗業界で働いた方がいい。
金持ちのスポンサーが付けば、金持ち確定である。
しかし、アイドルを目指す人がいるのは、アイドルが大衆的で公的な性質を持っているからである。
歌手、女優、TVタレントといった形での活躍の場と、自己実現欲求とつながっていることがアイドルの重要な存在理由である。
それはアイドルを目指す人だけでなく、ユーザ側においても同じである。
アイドルが"アイドル"であることが非常に重要なのである。

アイドルとして成立することと、一部のビックプレーヤの影響力が大きくなることは、非常にバランスの難しい問題である。


重要な観点がある。
例えばTV番組を作るにあたって製作者が背負うのは「視聴率」であるが、これは基本的には金では買えない。
「人の数」がものを言う世界である。

映画の興行収入を考える。
これも「人の数」が圧倒的に重要である。
一人で100回リピートする人もいるかもしれないが、時間と労力がかかり過ぎる。
CDを100枚買うのとはわけが違う。

コンサートの興行を考える。
実は、これも「人の数」が圧倒的に重要である。
高額のプラチナチケットを販売して少人数精鋭のコンサートを開催するのもありだろう。
ただ、歌う側がそれで満足できればの話だ。

スポンサーCM(広告)について考える。
これも「人の数」が圧倒的に重要である。
スケールメリットがなければ全く意味をなさない。
お目当てのアイドルが出演するCM全ての商品を一人で買い捲ることはできない。
資本力があれば可能だが。

CDや写真集は金さえあれば一人で何個でも買える。
買ってすぐ捨てることもできる。

もし、私が言うように、アイドルが大衆的で公的な要素を持つものだとしたら、投票権が無制限に与えられる選挙システムで、どれだけアイドルの価値を示すことができるだろうか?

難しいのかもしれない。
投票権が無制限に与えられる選挙システムで、大衆性をどうやって計測することができる?

だから総選挙ランキングとセンターなどの序列は合致しない。
総選挙ランキングに全てを委ねることは、AKB48にとって合理的ではない。

総選挙の主催者は、総選挙の目的をより明確にする必要がある。
もし単に「次のシングル楽曲のセンターを決めるだけのもの。」であるならば、「総選挙」の位置づけをしっかりと認識してもらうよう努力する必要がある。
この認識違いによる混乱は、回りまわってAKB48の信頼に関わるものだと私は考えるからだ。

仮に、認識合わせに成功したとすると、おそらく、今の目的のままであれば、総選挙は回を重ねる毎に位置づけを変えていくだろう。
今のように主力級がトップを独占するのではなく、まだ注目度は低いが将来性のあるメンバーが、ファンの支持を得てランキング上位に上り、次のシングル楽曲のセンターで陽の目を浴びるという形で、「世代交代の基礎を築く場としての総選挙」になると私は思う。
まぁそれを「総選挙」と呼んでいいかは別の問題だが、総選挙の一つのあり方として参考になるであろう。

理想を言えば、「総選挙」という名に相応しいアイドルの価値をはかるランキングシステムを構築することだが、これはまた別の時に考えたい。


もちろん、一方ではどうやって投票権を制限できるのかという問題もある。
例えば、一人10票までと決めたとしたら、どうやってそれを守らせることができるか。
個人情報で照合したとしても、親兄弟友達の個人情報を金で買うことはできる。
いわゆる買収だ。
法律で買収が禁じられているわけでもない。
やるとすれば、物理的制約をかけることだろう。
コンサート会場や投票所でしか投票できないようにするなどだ。