粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

日本はAIIBに絶対入るな!

2015-04-02 21:46:54 | 厄介な隣国

中国が提唱するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は先月末の期限内に世界で51カ国が参加を表明した。既存のアジア開発銀行(ADB)を主導する日米が主要先進国のうちで参加を見送ったが、やはりというか朝日新聞などがこのままでは日米は孤立する、バスに乗り遅れるなと盛んに煽り立てている。

最近自分の悪い癖だが、朝日新聞が社説で主張することは条件反射的に眉唾もので真実は逆だと思うようになってしまった。今回のAIIBの件でもそうだ。特に、本日東京ニッポン放送「ザ・ボイス」にニュースコメンテーターとして出演している評論家の青山繁晴氏の解説(動画7分辺り)を聞いて改めにその印象を強くした。

青山氏は絶対にAIIBに入るべきではないと極言したが、この銀行の正体、いかがわしさを暴露している。(以下要旨)

 

日本は中(AIIB)にはいって意見がいえるのか?それは不可能だ。本部が北京に置くのは仕方がないにしても、中国人の総裁が強大な力を持っていて、融資に関して生殺与奪の権限がある。参加国でつくる理事会は権限は極めて小さい。そして総裁を決めるのは中国共産党だ。結局AIIBの最終決定権はなんと習近平主席にある。反日運動を一生懸命やっている習近平が日本の意見を聞いてくれるとはとても思えない。

ヨーロッパは出資額が少なくてもOKだが、アジアの国はそうはいかない。日本が入ったら日本の金が多くとられるはずだがどう使われるか。結局この金で中国の新幹線や原発などを(極めて信頼性が乏しい)を売ることになる。

実は中国は困ってこの銀行をつくった。現在、中国の景気が極端に悪くなっていて自国の製品を国内に売ることはできない。国が多く抱え込み中国軍とも癒着している国有企業が売れもしない新幹線などをたくさんつくってしまい、これを海外でさばくしかなくなった。また中国軍のニーズに合わせるためにアジアで港をつくったら原子力潜水艦を売り込んだりしかねず、いわばアジア諸国に対して中国の軍港化、母港化していく狙いもはっきりしている。

中国は今も3兆ドルもの外貨をあるが、この半年で実に1500億ドルが減っている。今中国は外国の銀行からお金を借りることが増えている。去年の秋の時点で1年前と比べて2800億ドルも増えており累計では1兆7000億ドルの借金がある。中国の経済が信用できないから今中国から外資が逃げている。その不足分を外国の銀行から借りているのが現状だ。自転車操業のような中国がインフラ投資できるとは思えない。

こうした現状を無視して日本の大新聞が社説でこうあるべき(AIIBに参加すべきだ)と説き、安倍首相が反中で突っぱねているから悪いということを匂わす。また野党議員もろくろく勉強もしないでこの話をする。これらは「亡国の議論」だ。日本は絶対にAIIBに入ってはいけない。

これだけ、世界がこの問題を巡ってふらふらしているのはアメリカの指導力が極端に落ちているからだ。逆にこれは日本にとって長年の夢が実現できるチャンスだ。日本の円をアジアの基軸通貨にするためにADBを強化しアジアのインフラ投資を本気でやっていくことが肝心だ。単に総裁でいるだけでなく、日本の金を有効に使いアジアを助け、同時に日本の技術を持った高齢者や若者が海外で活躍の場を広げていくべきだ。

 

自分には、欧州先進国を始めとして中国を買いかぶりしているように思える。あるいは、当座の中国の購買力を当てにしているだけかもしれない。しかし、今や中国の経済力が明らかに減退してもはや高度成長が望めないばかりか、バブル崩壊の危機に直面している。したがって、中国の金目を頼りにして逆に火傷をしかねない。

世界に誇る外貨準備高だが、海外の借金もその半分以上もあり、とてもアジアの基軸通貨にはなりえない。別のメディアで評論家の石平氏が「中国は他人の褌で相撲をとる」ことだと、この銀行の実態を強調していたが、まさにそれがいえる。。AIIBも内情は外貨頼みでありとても中国が世界通過としてリードしていくとは考えらない。

ヨーロッパ諸国は、出資比率は低く抑えられるようで今のところは様子見といってよい。しかし、日本は多額の出費を強要されるものの、発言力は期待できない。そればかりか、日本のインフラ輸出がが逆に阻害される恐れさえある。中国が今あるいは将来にわたって最も敵対する国は日本に他ならない。今後も中国は日本の国力を削ぐためにあらゆる手段を講じることは覚悟しなければならない。そんな状況で日本が中国にしっぽを振るべきだという理由がわからない。