現在、米国ワシントンDCポトマック河畔の桜が満開を迎えているが、この季節になると韓国のメディアではとんでもないデマが話題に上る。今年あるジャーナリストが、ワシントンの桜は昔日本の移植がうまくいかず、韓国済州島の桜が結果的に植樹された、といった珍説を披露したようだ。
ワシントンの桜は1912年に日米友好のために東京市長より荒川堤の桜が植えられたことは確かだ。明治初期に江戸の植木職人による交配で誕生したソメイヨシノが原産である。しかし、以前から日本の桜は秀吉治世下の文禄の役で日本軍が持ち帰ったということが韓国メディアで盛んに吹聴されていた。
このソメイヨシノの話は、韓国でよく登場する韓国起源説、いわゆる「ウリジナル」の一つにすぎない。柔道、剣道、生け花、果ては寿司に至るまで日本の独特の文化伝統をすべて韓国の起源にしてしまう悪しき国民性といえる。米国農務省でもワシントンの桜に対する韓国側の言いがかりに業を煮やしたとみえて、米国の桜をDNA判定したようだ。当然、日本のソメイヨシノと同類であり韓国の桜とは全く別物だということがわかったという。
ことほど左様に韓国は日本伝統の文化の細部にわたり、特に世界に流布しているものに対して異常ともいえる競争心を燃やしている。ウィキペディアによれば、これは韓国人の日本人への劣等感の現れだと指摘している。そして韓国起源を主張するときに、あるとんでもない正当化の論理をもちだすともいう。すなわち、日韓併合の時代に日帝が日本文化が韓国起源であるとするオリジナルを全て抹消してしまった。結果的に多くが韓国発祥の証拠が失われて日本起源を喧伝された、というものだ。
これが韓国では現在教育で徹底して教えられている。表向きの日本統治の屈辱以上に根拠のんし文化破壊に対して、韓国人が憎悪を持っているとしたら、これは由々しき話といえる。これが、ワシントンの桜のように日本と他国の関係に難癖とつける場合は、横から友好を害する行為である。米国西部に設置された慰安婦像はその延長である、ここまでくれば日米友好への破壊工作といってよい。
国民の劣等感がいつしかひがみ根性へと増幅していく。韓国人に満開の桜を愛でる心の余裕は期待できないのであろうか。