粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

揚げ足取りだけの自民党

2011-12-04 00:02:15 | 国内政治

「不適切発言」の一川防衛相に対して自民党などの野党から参議院の問責決議案が提出される見通しだという。大臣が16年前に起きた米兵による沖縄女子中学生暴行事件の「詳細を知らない」と答弁したことが最大の理由のようだ。正直言って「またか」という感じだ。

野田政権発足当時も鉢呂経済産業相が「放射能」発言で辞任した。そのときも何故そんなことで辞めるかと思った。たぶん一川防衛相は事件そのものは知っているはずだ。しかしその詳細の「程度」に一瞬不安になりあのように答弁したのだろう。そんな迷いだけを問題にするのもどうかと思う。果たして他の大臣でも自分の担当する事案をどれだけ熟知しているか疑問だ。

そして野党はこれ幸いとばかりに大臣の発言を問題にする。マスコミもそれに呼応して問題を大きくする。最終的には大臣自らが騒動の拡大を恐れて辞任する。こんなことばっかりやっていると、とりあえずそつなく無難に政務をこなす安全牌大臣ばかりになってしまうのではないか。今各方面で大胆な改革が必要な時代にこれでよいのかと思う。

野党になって2年が過ぎたが、自民党の揚げ足取りにはうんざりする。大臣の問題発言を政局にして自分の党の得点を稼ごうという戦術だ。その先は衆議院を解散に追い込んで2年前の失地を回復しようという選挙がらみの計算があるだけだ。しかし果たしてこんなことやって自民党は選挙に勝てるだろうか。自民党を含めて既成政党の凋落は先の大阪ダブル選挙でも証明済みだ。下手すると民主党と共倒れかあるいは「自民党一人負け」さえある。それほど今の自民は政党として魅力を失っている。先の大震災での対応も全く後ろ向きだし、今回のTPP交渉参加問題にしても動きが鈍い。最近野田総理から自民党のTPP問題の対応を逆質問されて谷垣総裁は満足に答えられず、失態を露にしている。

以前のブログでも書いたが自民党は今なお7つの派閥が厳然と存在しているという。今こそ自民党はそんな旧態依然の悪弊を若いリーダーがぶち破って政策中心の本格的な政党に一新してほしい。なんだかんだいっても今の民主党にとって替われるのは自民党しかない。しかしなかなか今そんな人物が見当たらないのが淋しい。小泉進次郎議員では将来的には期待できるがまだ若すぎるし…。