粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

380円から始める語学学習

2011-12-19 00:28:53 | 一般

50歳もとうに過ぎてなぜか語学を学習したくなった。それもドイツ語だ。特に良く聴くクラシック音楽の大家モーツアルト、ベートーヴェン、バッハなどドイツ語圏の作曲家が多い。ベートーヴェンの第九交響曲最終楽章の有名な「歓喜の歌」も、モーツアルトの魔笛なとのオペラや歌曲もあるいはバッハの「マタイ受難曲」などの傑作もすべてドイツ語の歌詞が入っている。

なぜか今になってドイツ語を勉強したくなった。音楽を深く鑑賞したいという欲求が高くなったこともある。あるいは「ぼけ防止」ということも正直にいえばある。最近忘れぽくなったと思うときがよくある。たとえばラーメン屋にはいって「あの九州味はなんというラーンだったかな」と「豚骨ラーメン」の名前が浮かばず店のメニューを見て「ああ豚骨だった」と気がつく始末。情けない話だが、これではいけないと思い語学を学習して頭を磨くのも方法かなと感じた。

しかし今更語学学校に高い月謝で習うのももったないと思い、安上がりで学べる方法はないかと考えた。すぐに思い浮かんだのはNHKのラジオ語学講座であった。思い立ったのは5月初めだったが、「まいにちドイツ語」という講座が4月から始まっていたのがわかった。とりあえず4月号のテキスト(380円)を買い独力で勉強した。ネットで紹介されているドイツ語の常識をまず把握してなんとか基礎の基礎は自力で学んだ。

それと助かったのはNHKの語学講座が1週間遅れでネットでストーリミングして聴くことができるのを知ったことだ。これなら1週間前の5日分がいつでも週内に何度でも聴くことができる。したがって5月の第1週は4月の4週の講座を徹底して聞き返し、2週になれば1週の講座に何度もネットで反復するという方法を取った。つまり毎日1日単位で覚えるのではなく、1週間単位で覚えるというやり方だ。実際5日の講座とはいってもそのうち2日間は直接の語学学習ではなくドイツの生活、日本と関係の歴史を紹介する教養的なもので実質の語学は3日間だけだった。つまり1日15分の講座×1週間3回分計45分の内容を徹底して覚えれば良いわけでいくら忘れっぽい自分でも意外と楽に勉強することができた。講座はストリー仕立てになっていて、登場する少女が本場の「魔女学校」にすすんで一人前の魔女になるとという設定だ。家族や友だちとの会話が中心で大変楽しく勉強出来るように趣向が凝らされている。

1週間の会話は暗記するくらいに何度も反復して次週へ進むよう心がけた。それでもずっと前に学んだことは忘れることもあるので、時々1ヶ月前のものを再度復習したりもした。すぐに語学学習の楽しさにはまり、次週の新しい文法などを覚えるのが待ち通しくてたまらなくなってきた。

半年の講座が終わる9月末頃には文法的にはほぼ理解出来てより一段と学習が深い段階に入っていったことを実感した。

ただ、文法は理解出来ても、どうしても覚えている単語はまだまだ絶対的に少ない。それはどうしようもないことで、やはりちょっとしたドイツ語文や会話はなかなか即座に理解出来ない。そこで役に立ったのはなんと「アイフォーンアプリ」だった。アプリに日独辞典があり、3,900円と比較的高額であったが、とても役立った。自分の使うiPodtouchが電子辞書になったような感じだ。さすがにApple製品でタッチスクリーンの操作性はこのアプリでも遺憾なく発揮された。たとえばFreund(友だち)の意味を調べる時にfreあたりでかなり語句が限定されるようになり一覧の表示部分からその単語を見つけることもできる。動詞や名詞の語形変化も詳しく出ており例文も豊富だ。3,900円で高機能の電子辞書を買ったと思えば安いものだろう。

以上ネットやスマホのアプリを使う学習ということで昔とは大分語学学習も様変わりした感がある。でも今そういうIT機器を使わない手はない。どんどん活用していけばその恩恵に預かれることを再認識した。

12月と言えばクラシック音楽ではベートーヴェンの第九が演奏される季節になった。おかげで最終章の歓喜の歌も暗唱することができ、音楽の楽しみを深めることができた。いずれは違う言語も学習したい。中国語なんかおもしろそうだ。ただ今のところ本当に記憶力が上がり「頭が冴えてきた」かは実感がないのが悩ましいところだが。