旅する小林亜星

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内村プロデョーヌ

2005-10-24 00:54:40 | 
24~25歳を捧げた恋。

取引先で知り合ったその男の、
大人な物腰と
手マンの絶妙さ、
完成されつくした体位の順番から
あたしはあっという間に離れられなくなった。

その男はバラエティ番組が大好きだった。
特にお気に入りは
めちゃイケと
内村プロデュース。

よゐ子の濱口の擬似恋愛や
極楽加藤の結婚発表への過程を
過去ビデオを持ってきて
何度も巻き戻ししては
詳細な解説つきであたしに見せた。

内村プロデョーヌがどのように命名されたか
嬉しそうに教えてくれた。

その失恋を引き摺ってるわけではないが
内Pが終わることになって
これで彼との
最後のつながりがなくなってしまうよな気もする。

6歳年上で
結婚を前提になんて言われたもんだから
すっかり嫁に行く覚悟ができていた。

父親が覚醒剤保持で逮捕、服役中
母親が夜逃げで音信不通、
出所後の父親の暴力に耐え続けた中学生時代。

恵まれない生い立ちにも関わらず
後輩にしたわれて
上司にも気に入られ
仲間を大切にする、
学級委員タイプな優等生ぶりに

なぜ、こんなに完璧な男が
あたしなんかに魅かれるんだろうと思っていた
不思議な10ヶ月。

自分の生活や感情を
恋愛に左右されずにコントロールできず
あたしはその男から
自立できなかった。

あんなに酷いフられ方をしたのに
彼を憎まなくなったのは
思い出すのが楽しかった日々だけだから?

自分の孤独な時間が大事な、その男は
いまだに独身な気がする。
少し、願望。
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