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旅する小林亜星

小林亜星情報満載

ことの終わり

2006-06-15 22:03:52 | 中国
彼は今日の飛行機で中国に帰国した。

成田空港のホームページで
北京行きのフライトを調べて
出国手続き中が搭乗中に変わり
出発済みになるのを見届けた。

家に帰ると
片山津温泉の絵葉書が届いていた。

全文、中国語で書いてあった。
何が書いてあるのかさっぱりわからないけれど
一字一字に意味がこもってる気がした。
味のある字、指でなぞる。

これを読めるよになるころには
彼への想いは消えているだろう。

彼もあたしのかたわれではなかった。
ただ、それだけのこと。
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ポスト阿部定

2006-06-15 01:24:25 | 中国
妻あるひとに心を奪われたのは初めてだった。

叶わぬ想いのために労力を費やすのは無駄という打算が働く前に
恋に落ちてしまったのはまさしく事故だった。

というかどう足掻いても成就するはずのない恋愛に
自分がこんなにも簡単に溺れてしまったのは想定外だった。

彼が中国に戻ったら
待っていた妻に同じく眩しい笑顔で笑いかけるのだろうと想像したら
この笑顔を自分のものだけにしたいという殺意を覚えた。

これが所謂、独占欲というやつか。
自分がこんな気持ちになることさえ新鮮な経験だった。

阿部定が石田吉蔵を殺したのは
独占欲ではなく
愛ゆえだったとあたしは解釈してる。

独占欲を超越して
愛してるがゆえに愛してるひとに手をかける、
あたしは阿部定の足元にも及ばないと思った。

彼がいなくなるという事実に打ちひしがれ
今日の午前中は仕事も手につかず
ただただ絶望のトイレの中にいた。

どうしようもならないことにいつまでもグジグジしてるのは
時間の無駄だと悟れた瞬間
すぅっと楽になれた。

禁断の果実を齧ってしまった罰は
悶えるよな苦しみだった。
薬中がヤクを絶つときの苦しみと似ているのだろうか。

それを乗り越えてしまったとき
あたしは自分が強くなれたことを実感したと同時に
こんな恋愛を繰り返していると
岡本かの子のよになってしまうのではないかと危惧。

あたしは彼女のよに情事を芸術に落とし込めないというのに。
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写す

2006-06-14 00:01:03 | 中国
なぜカメラを持ち歩かないの?と聞くと

訪れた場所や時間を全力で楽しめばそれでいい、
写真はナンセンスだ、という彼の答え。

「I remember you in my heart.」という彼の言葉を
必死に胸に刻む。

彼の言葉を、
彼の赤い唇を、
彼の皮膚を、
彼の指の爪の形を、
彼の匂いを、
彼の足の大きさを、
彼のわき腹の傷の痕を、
彼の眼差しを、
彼の温もりを、
彼の笑顔を、
心に刻む。

彼の愛の囁きを受け取りたい。
彼の考えをもっと知りたい。
彼の哲学をもっと聞きたい。

「一期一会」と笑った彼との今生の別れという悲しさを
だから北京語というツールを手に入れたいというモチベーションに換える。

この広い地球で出会えたことさえ奇跡な出会いによって
引き裂かれるよな胸の痛みと引き換えに
隣国、中国をもっと知りたいと思うきっかけを手に入れた。
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マディソン郡の橋の上の娘

2006-06-13 00:59:46 | 中国
Miss you.と5回書かれた、
篠原古戦場の絵葉書が届いた。

拙い字で書かれた宛名、あたしの名前。
指でなぞる。

彼と会う約束をした明日が
きっと彼と日本で会う最後の日になるだろう。
いや、もしかしたらもう二度と会うことはないかもしれない。

それでも浮かれだって
何を着て行こうと思ってしまう。

時の限りという障害があれば
愛は燃える。

この恋はもしかしたら本物で
一生に一回の恋なのかもしれない、
などと盲信できるほど若くもなく

この恋は一時的なものであるという覚醒と
時の限りという足枷が色濃く存在してて
間違っても愛だと勘違いしないよにサイドブレーキ。

一生分愛したと思っていたインド人へのハタチの愛も
有限だったから永遠に美しく遺ってるのかもしれない。

さればこの想いも急速冷凍して
明日美しい想い出にかえよう。

ドライフラワーならぬ、
ドライメモリー。
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雨のち晴

2006-06-10 01:42:55 | 中国
073という市外局番から
突然電話がかかってきた。

電話に出ると
たった数日前にいっしょにいたひとの声。

自分がいかにこの電話を待っていたか
痛いほど自覚。

雨を通してあたしの想いが伝わったのだろうか。

「ポストカードを送りたいから住所を教えて」とその声。

メール主流のご時世に
文字を郵便で送ろうとしてくれるところが
ほんとうに嬉しい。

「I miss you.」とは言えても
「我愛称」とはまだ言えない。
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はじまりはいつも雨

2006-06-10 01:04:15 | 中国
雨が降りはじめた。
開いてる窓越しに音を感じる。
激しい音が空っぽになった心に心地よい。

日本海側にいる彼のもとにも
同じ雨が降っているだろうか。

あたしが雨を通して彼を感じるよに
彼はあたしを思い出したりするだろうか。
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恋する言語

2006-06-08 00:59:11 | 中国
というわけで
早速北京語を話せるよになりたいと思っている。

何かを伝えたい相手がいて
その言語でしかどうしてもコミュニケーションとれない状況になったとき
言語習得へのモチベーションは
あたしの中で最高潮になる。

2日間いやというほど
わからない中国語を聞いていて
ずっと聞いていれば何かわかるかもしれないと
話してるひとの口元をずっと見つめていたが

口はほとんど開かず
「シャ行」と「チャ行」が多いということしか感じられず。

中国人が話す英語が聞き取りにくく
あたしが話す英語をなかなか聞きとってもらえなかったのは
ネイティヴな英語を中心とすると
日本語英語と中国語英語が両極端にあるからだと思った。

たとえば彼らがsmileと言ってるのに
あたしにはsmellと聞こえるくらい。

あたしが日中会話集を片手に
カタカナで書かれてる中国語のあるセンテンスを読んでみたところ
全く通じなかったことから

中国語は母音を極端に短く発音し
アクセントとイントネーションがかなり重要だということが体感できた。

抑揚が小さく
母音なしの子音をあまり発音しない日本人には
難しい音の構成に思える。

今朝、早起きして
NHKテレビ中国語会話を見てみたが
すでに初心者の域を越え初級者編ぽい感じ。

中国語を自在に操れる日本人に聞いてみると
やはり中国語は音が大事だから
勉強するなら音から入りなさいと言われたが

全部同じ音に聞こえる「シャ行」と「チャ行」を
音だけで記憶するのは心もとない。

言語を吸収するとき
つい文字を頼って記憶してしまうから
音に弱くなる。

とりあえずは
「我愛称」を正しく発音したい。
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歌舞伎町観光

2006-06-05 00:44:10 | 中国
外見だけで言うなら
一番タイプだと思う、
井田國彦風の中国人青年がいた。

明るく社交的でいろんなひとに楽しげに話しかけてるので
チャンスを見つけて話しかけてみる。
キラリと光る眼鏡がたまんない。
童顔だけどひとつ年上だった。

右手の薬指に指輪をしてたので
「結婚してるの?」と聞くとうなずいた。

「なぜ、左手にしないの?」と聞くと
左利きだから邪魔とのこと。

お決まりの科白をジョークとして
「あなたが結婚してるなんて残念だわ」と言うと
お決まりの科白が返ってきた。
「僕も残念だよ、もし独身なら君と結婚している」と。

他のひとと談笑してると
彼は再びやってきて
「君はほんとうにかわいい。
 君の目が好きだ。君の唇はセクシーだ。」と
かわいい笑顔で繰り返してくれる。

そんなこと今まで言われたことないので
お世辞だとわかっていても埃のよにフワフワと舞い上がる。

かわいいのは彼のほうだ。
食べてしまいたいくらいかわいい顔をしてる。

宴会中に誰もいないベッドルームに誘われる。
闇の中で眼鏡を外す。
耳元で囁かれる。

筋肉が適度に引き締まっていて
触りたくなるよなどこまでも白く美しい隆々とした曲線を持つ身体。

顔の輪郭に触れる。
まゆ毛を指でなぞる。

秘密の共有。

東京に帰ってきて合宿は解散。
いっしょにいたくて二人で日曜夕方の新宿に繰り出す。

歌舞伎町の雑踏を通りぬけ観光。
ラブホテル街。
ラーメン屋。

うまく通じない英語でなんか話さなくても
手をつないでいれば会話ができた。
言葉が不必要に感じた瞬間だった。

別れ際にギュっとしてくれた。
背中に回った手がやさしい。
サイツェンと言って離れた。

坂を登りきって振り返ると
彼はまだ手を振っていた。
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中国の細胞

2006-06-05 00:08:52 | 中国
フィリピンの細胞で味を占めたので
JICA青年招へい事業の一環として行っている、
合宿セミナーに再び参加してみる。

国は中国、
テーマは教育。
専門知識はないけれど
すごく興味のある分野だ。

中国語は全く話せないけれど
英語でコミュニケーションできるだろうと思っていたが
甘かった。

日本語も
英語もほとんど通じない。
漢字で筆談も通じない。

隣りにいるのに
話せないのはなんてストレスが溜まるんだろう。

通訳のひとがいても
ひとを介すコミュニケーションは
生を失って
もはや自分の言葉ではなくなってしまう。
どれだけ中国語を話せたら、と思ったことか。

それでも参加していたキャラの濃い日本人青年や
日本語が話せる在日の中国人青年と
いいコネを作れたと思う。

一生つながっていたいと思える友達がひとりでもできれば
参加した意義があると思う。

中国人の既婚者の男性2人に「あなたはかわいい」と連発され
荷物をどっちが持つかで揉めるほど
あたしの外見はウケがよかった。
あいのり並。

30年近く見続けてる顔の持ち主のあたしさえ
かわいいと思わないのに
中国人の目にはなぜかわいく写るのだろう。

生まれてくる国を間違えた。
中国に嫁に行こうと決意した。
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暗中模索

2006-03-25 00:41:22 | 中国
同じ部署に中国出身のDBのプロがいる。
詳しいのはDBに限らず。

彼に教わったUnix系の知識は貴重だけれど

ネイティヴな北京語を習いたかったり

仕事以外にも
いろいろ話したいことはあったのだけれど
彼のあまり流暢でない日本語に
半ば満足なコミュニケーションは諦めていた。

今の職場に来てから
2年経ってはじめて
昨日いっしょに飲みにいった。

顔ぶれは様々。

あたしの会社で講師をしている、
情熱的な女性。

と、日中関係に熱い
あたしのカレシ。

あたし以外はみな初対面なのだけれど
3人とも中国と日本がうまくいくことを切望している。

自分が持ってる情報を元に意見を述べたり
他のひとの意見に耳を傾けたり、
質問したり
議論したり。

個々の日本人や
個々の中国人が
仲良くしたいと思っているのに

国である日本と
国である中国がうまくいかないのには
それぞれのアメリカとの関係だったり
過去の歴史だったり
国益だったり
根深い問題があるようだけれど

それでもこうやって
仲良くしたいと思ってる一個人一個人が
お互いの国のことをより多く知って

仲良くしてく道を模索していくことが
理想論にしかすぎないかもしれないけれど
大事だと思った。

そしてそいう機会を大切にしてこうと思った。

もうひとつ。
意思を疎通させるのに
言語の壁は存在しないと思ったけれど
こういった複雑な問題で
意見を交換するには
やはり共通の充分な言語が必要だとも思った。

もちろん
相手に伝えたいとか
相手のことをわかりたいという
気持ちがあっての話だけれど。

あたしの第二言語、英語はまだまだ未熟で
願わくば
このレベルで意見交換ができる語学力を
身につけたいと思った。
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