
明日、新設受電の高圧ケーブル、キュービクル一括の交流耐圧試験10,350V.10分間印加実施。(動力変圧器150kVA.電灯変圧器75kVA)

試験器と耐圧トランス。

この時に流れた二次側充電電流は試験器読みで約69mA。

データロガー値も近傍mA。

電力配電線はホットステックによる活線接続作業で高圧気中負荷開閉器(PAS)の1次側まで6kV充電となった。
午前中の交流耐圧試験だったがナント終了、後片付けを見計らった様なタイミングで又、雨が降ってきた。この梅雨も終わりの様な感じだが...。

データロガーのREC記録なっておらずミスしたので帰宅後、スライダックを使い103.5V指示なる様に再度、電圧波形のみ採取する。

これで上手くグラフ化したが時刻は修正液で消すしか無い。

交流耐圧試験に於いて高圧ケーブル仕様(sq+m数)が判れば三相一括における交流耐圧試験時の二次側充電電流mAによって静電容量μF値は判る。
当然、電圧が10,350V印加するので二次側充電電流(漏れ電流)も増加する。
今回、高圧ケーブル+キュービクル内の機器も一括で試験したので全体のIc(対地静電容量成分電流)より高圧ケーブル分を差し引いたmAがキュービクル内、機器(変圧器、高圧進相コンデンサ)の静電容量μF値が算出可能となる。

Ic(対地静電容量成分電流)mA値を変化させて計算したもの。
交流耐圧試験時に流れたIo合成値は68.28mA、Igr(対地抵抗分電流)は0.0026mA(約4000MΩ)、印加電圧10,350Vとして計算。
見かけの電流であるIc(対地静電容量成分電流)が増えてもP(W)は変化しないがK(VA)、Q(var)は大きくなっていく事が判る。
これはIc(対地静電容量成分電流)が幾ら増えても低圧の漏電に例えた場合、火災等発生の原因には成らないが漏電ブレーカ等、一般的に零相変流器(ZCT)はIo電流(Io+Igr)で検出しているので漏電感度整定の近傍でトリップする事になる。
Io電流を変化させる意味は本、交流耐圧試験例では高圧ケーブル長さ及び太さを変える事となる。高圧ケーブル不良等で漏洩電流が大きくなる意味はIgr(対地抵抗分電流)が増加(絶縁抵抗低下)してくる事である。
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rioddgnzvz.xlsx
交流耐圧試験など、10分間無事かかればOK程度のもの...こんな試験は見よう見まねで誰でも出来るレベルだが合否判定の数値的根拠を示す、これがベター。
長くて太くて電源が確保出来ない!!高圧ケーブル以外は交流耐圧試験でやる決まり?!、針金電気ヤなど面倒な時は直流絶縁診断の11kV.10分間印加でお茶を濁しているが、絶縁の漏洩電流管理を考えれば幾らの漏れか直読出来るので計算上は簡便と思われるが...マァ好きにどうぞ的考察。