eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

プルボックスに水が入り漏電

2015年07月24日 | eつれづれ
22日は、猛烈な雷と雨でコロコン回すと元の漏電ブレーカ落ちて仕事にならないと事業所より電話あり。次の日、現場へ向かう。左右に200Vのモーターが多数あるので場所特定のため電線を振り分けて低圧絶縁抵抗測定を行う結果、0MΩで完全地絡(漏電)。これが通電継続した場合、プルボックスに検電器を当てるとピーピー鳴る...もちろん触れば感電の憂き目だが漏電ブレーカが切れるので仕事にはならないが安全。よって仕事稼働、何より安全第一となる。

結果、モーターは特に異常無くプルボックスに水が入り漏電した様だ。水分を吹き飛ばしてメガー値は正常に戻った。

主幹の漏電ブレーカ感度は100mAなので約80mAの漏電でトリップするが、この時の漏洩電流の計算をエクセルに入力してみると...。定期点検での変圧器B種接地抵抗値、EA.D機器抵抗値と回路電圧200V、そして漏洩電流の概算値80mAとなる様に抵抗値を変化させる。

大地に流れる電流は14.49Aで人間に流れる感電電流は漏電ブレーカ遮断する電流の80mA、この時の人体抵抗は1250Ω(一般的には2000Ω)にすると出てくるがB種接地抵抗値は、ある程度高いと感電電流は少なくなり感電を考えれば低ければ良いと言う訳では無い。
この大地へ漏れた電流は各、抵抗値によって分流する。漏電ブレーカ感度は200A.100mAとしてトリップするが当然、ブレーカ機能だけのものは200A仕様なので遮断せず継続して流れ続けるので必ず回路の1ヶ所だけでも良いので設置しておく。
古いツメ付きヒューズのスイッチ類は漏電ブレーカに適宜、改修しておく様にする。
以上、初心者電気ヤ向けの座学でした。

電気柵自作+α指南役もいた様だ

2015年07月24日 | eつれづれ
①西伊豆感電事故 柵設置の男性「施工ミスだった」昇圧器取り付け自作

静岡県西伊豆町で動物よけの電気柵付近で7人が感電し、うち男性2人が死亡した事故で、電気柵を設置した70代男性が電圧を上げるための昇圧機を取り付けるなどして、電気柵を自作していたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。関係者によれば、男性は以前、家電販売店で勤務した経験があり、電気設備の知識があった。男性は「自分の施工ミスだった」と周囲に話しており、県警は男性から事情を聴くとともに、電気柵や昇圧器などを回収して詳しく調べている。
経済産業省電力安全課によると昇圧器を設置したことで、電気柵が電源を取っていた家庭用コンセント(100ボルト)の電圧が440ボルトに引き上げられていたという。
県警によれば、男性はコンセントの抜き差しで電気柵の電源を切り替えていたといい、普段は夜間だけ通電させていたが、事故当日は、電源を切り忘れた可能性が高いという。
また、司法解剖の結果、川崎市宮前区の会社員、尾崎匡友さん(42)と、神奈川県逗子市の会社員、岩村知広さん(47)の死因は、電気が体内を流れたことによる感電死と判明。2人の左の手のひらには、いずれも重いやけどが確認されており電線をつかんだ際に感電したとみられる。
西伊豆町一色の仁科川支流で、動物よけの電気柵に感電し子どもを含む男女7人が死傷した事故で、柵を設置した70代の男性が23日、取材に応じ「(亡くなった人に)本当に申し訳ない。死んでわびたい気持ち」と事故後の心境を語った。不正に改造した可能性もある電気柵については、元町企業課の技師で電気に詳しい男性の手製で、「1、2年ほど前に設置したようだ」と家族が説明した。

☆本人は家電量販店で昔、働く-エアコン取付等の仕事、電気工事士の資格もあったか。
☆施工にあたって元町企業課の技師で電気に詳しい男性の手製で設置...町の施設管理、町の発電所などの勤務か。一通りのアイデアは良いのだが、電気柵に人間が触れるなど想定外、電気技術基準は最低限の保安基準だが、動物撃退しか頭になかったのだろう。
絶縁変圧器でコンセント側を分離しなければ分電盤の漏電ブレーカが落ちるし生活出来ない。かといって電気柵側に漏電ブレーカを設置すれば動物触れる事に電源を入れ直し、しなければ面倒だし...結局、スイッチで入り切りこれも、当日だけ忘れた??何のことは無い、面倒なので入れっぱなしの可能性大。

②なぜ防げなかった? 事故現場と地元住民の声
男性や家族の話では電気柵を設置したのは観賞用に植えたアジサイを葉ごと食べてしまうシカの食害から防ぐのが目的だったという。男性は事故で心身が疲労し、ここ数日は体調が優れない状況が続いているという。

③電線 総延長300メートル小屋から別場所にも送電
子どもを含む7人が電気柵に感電した今回の事故について下田署は23日、電気柵の設置男性が使用していた柵の電線部分について総延長が約300メートルだったと発表した。
男性には電源のある農機具小屋から約25メートル離れた川向かいのアジサイの周辺だけでなく、同じ小屋から距離のある別の畑にも電気を送るために、より強い電流を流す意図があったとみられる。今回の事故では男性が電気柵に変圧器を使うことで400ボルト以上に昇圧していたことが分かっている。
一方、発生当時、周囲が最初に耳にした被害者の大きな悲鳴は大人の声だったとみられる。同署によると、これまでに亡くなったいずれも会社員の尾崎匡友さん(42)、岩村知広さん(47)の左手には電気柵に触れたとみられるやけどの痕が確認され、さらに最初に川で遊んでいたのは尾崎さん親子と岩村さんの子どもの3人だったことから電気柵に最初に触れたのは尾崎さんの可能性が高いとみられる。
これまでの捜査で同署は、男性が電源としていた小屋の家庭用コンセント(100ボルト)と柵との間には、本来必要とされる電流制御装置や漏電遮断器が設置されていなかった、と結論づけた。

☆仮に設置していても理論上、漏電、配線用ブレーカとも遮断出来ず(絶縁変圧器)。

④<西伊豆感電事故>感電、200ミリアンペア以上 死亡の2人
電気柵に感電し死亡した神奈川県逗子市の男性(47)と、川崎市宮前区の男性(42)の体には、少なくとも200ミリアンペア以上の電流が流れていたことが24日、分かった。捜査関係者が明らかにした。
司法解剖によると2人の死因は感電死。感電してすぐ心肺停止状態になったとみられる。
専門家によると、体に10ミリアンペアの電流が2秒以上流れると筋収縮や呼吸困難が起こる。50ミリアンペアの電流が1秒を超えて流れると心室が細かく震えて収縮しなくなる心室細動が起き、死亡する場合もあるという。
電気柵には数十ミリアンペアの電流が流れていたことも分かった。
水の中は抵抗が少ないため電流が大きくなったとみられる。河川敷にあった電気柵の電線の一部は切れて垂れ下がり、川に漬かっていた部分から漏電したとみられる。


通常、裸線でも碍子等で絶縁されているので漏洩電流は無いが数十mAが流れていた...線路が長く、総延長300mとあり往復だと600m分の電線抵抗で流れている電流だろう。

④<西伊豆感電事故>住居停電回避へ変圧器?
西伊豆町一色の仁科川の支流「川金川」で7人が獣害防止の電気柵に感電した事故で、電気柵を設置した男性が、住居の漏電遮断器が作動することによる停電を避けるため、農機具小屋に変圧器を設置していた可能性のあることが24日、関係者への取材で分かった。事故当時、住居の漏電遮断器は作動していなかったという。下田署は作動していれば事故の深刻化が防げた可能性があるとみている。
関係者によると男性が使用した変圧器は「絶縁トランス」と呼ばれる種類の器具だった。
事故直後に現場を調査した経済産業省によると、農機具小屋にあった変圧器は旧式のタイプで、縦20センチ、横15センチ、高さ20センチ程度の直方体だった。


絶縁トランスに新式、旧式も無く原理は同じ。

絶縁トランスは通常、病院の集中治療室(ICU)や手術室などの「医療用コンセント」に利用され配電盤の漏電遮断器による一斉停電を回避している。
男性の親族は報道陣の取材に、男性が「(電気柵に)漏電遮断器を付けなかったのは自分のミスだった」と話していることを明らかにしている。

☆漏電ブレーカを付ければ電気柵として役に立たない。1回切りで再投入しなければならない。

男性は住居の配電盤から農機具小屋に引き込んだ家庭用コンセント(100ボルト)から電源を取り、途中旧式変圧器を介して電圧を440ボルトに引き上げ、事故のあった場所のほか、裏山の畑など総延長300メートルの電気柵に電気を供給していた。

☆線路亘長、長くなれば電線抵抗で電圧ドロップするが、単純に省圧して電圧降下を防止したのと家畜の感電エネルギーを強くしショック死するまで考えたか。
但し、人間と異なり手で掴む事は出来ないので触れた瞬間にビックリして後退するだけ。
動物も毛がない所に触れたら電流が流れたヶ所は後々、皮膚が壊死する可能性あり。
サルの様に人間と同じ掴む事が出来る動物は触った瞬間に手の平が掴む方に曲がり筋肉が硬直して電源を切らない限り離脱不可能となる。もちろん同時に心臓も同じでショック死となる。

同署は男性が誤った知識のまま安全対策を施していない電気柵を使用し続けたため、事故を起こしたとして重過失致死傷容疑などを視野に捜査している。

⑤<西伊豆感電事故>電気柵電圧400ボルト以上 昼間電源切り忘れか
西伊豆町一色の仁科川の支流「川金川」で、7人が獣害防止の電気柵に感電し、男性2人が死亡した事故で、電気柵が電源を取っていた家庭用コンセント(100ボルト)の電圧が変圧器で4倍以上に引き上げられていたことが22日、関係者への取材で分かった。電気柵を設置した地元の男性が「普段昼間は電源を切っている」と下田署に話していることも分かった。関係者によると、変圧器により100ボルトの電圧は440ボルト程度まで上昇していたという。農機具小屋の中の家庭用コンセントと川を挟んで対岸の電気柵までは二十数メートル離れているため、同じ農機具小屋の中にある変圧器で電圧を高めることで、遠くまで電流を送ろうとしたとみられる。電圧は電線の距離が長いほど抵抗が増えて弱くなり、電流も弱くなる。電気柵はホームセンターなどで販売されている、安全対策が施された「キット」ではなく、さまざまな部品を組み合わせて作られていた。設置した男性は電気工事に関する一通りの知識や経験があったという。男性は電気柵について「4〜5年前に設置した。普段昼間は電源を切っている」と話している。同署は事故が19日午後4時半ごろに発生していることから電源を切り忘れた可能性もあるとみて調べている。
電気柵の電線の一部は切れて垂れ下がり、約1・2メートルが川に漬かっていた。同署は何らかの原因で電線が切れて川に着水して漏電し、川に入った7人が次々と感電したとみて調べている。同署は22日も現場検証を行い、付設されていた変圧器の作動状況などを調べる。死亡した男性2人の司法解剖も行う予定。

⑥静岡・感電事故 昇圧器のため住宅用漏電遮断機が作動せず
静岡・西伊豆町で7人が感電し、2人が死亡した事故で、電圧を上げる「昇圧器」を取りつけたため、住宅用の漏電遮断器が作動していなかったことが新たにわかった。


これは省圧器440VにUPしただけの問題では無く絶縁変圧器の100V入力して100V出力するものでも同じ事で家庭用コンセント回路より変圧器1.2次側を分離したこと。
分離して使用した場合、漏電してもコンセント側の漏電ブレーカが検出出来ない。
これは絶縁変圧器で分離した回路では電流の行き帰りの差分を零相変流器(ZCT)で検知出来ない。要約すると仮に10Aの電流を流している負荷に10Aが正常時に流れている時の行き帰りの電流差は無いが、この回路で漏電した場合、負荷10A+αの漏電電流が流れるので+α分が途中より大地へ漏れて、戻って来ない電流が出てくる。通常10A流したら10A戻って仕事してくるが水道の漏水と同じ事、電気漏電の怖い事は、この途中の漏れている鉄骨等に触れたら電撃を受ける...この漏れている所に可燃物があれば漏電火災となる。
人体の抵抗は10V(車のバッテリー等)の時は10万Ω、電圧100Vは4万Ω、200Vでは2000Ωと下がり1000Vでは絶縁破壊して皮膚無しと同じ500Ω以下となるが汗ばむと1/12、水に濡れると1/25以下となり電流がスパークした様に流れる。

西伊豆町で起きた電気柵による感電事故では、家庭用のコンセントから電源が取られ、電圧を上げる「昇圧器」が取りつけられていたことがわかっている。
通常、人が感電した場合、住宅に必ず設置されている漏電遮断器が作動し、電気が止まるはずだが、今回の事故では昇圧器の影響で作動していなかったことが捜査関係者への取材で新たにわかった。また警察は、電気柵の所有者が、ケーブルなどの材料を購入し、自分で電気柵を作り設置していたとみて調べている。

この計算式によると電気柵に流れていた電流は当然、無負荷で電線抵抗が主で入力すると電線の太さは2ミリ程度の線かも知れない。イメージ的に太いと大きな電気が流れている感じで近寄りがたい。細いと漏電のスパークで簡単に溶断する。
この計算で440V/2Ωの電線でショートさせた場合、146Aの短絡電流が流れ爆破的な火花が飛び散るが、当然大元の電力リミッタブレーカも遮断する。

電気柵感電情報終息か

2015年07月24日 | eつれづれ

漸く感電死亡事故の概要が分かったが、屋内クレーンでの200V裸トロリー線なども高所なので万一、修理等で感電しても漏電ブレーカで瞬時に遮断するが命綱を付けていないと二次災害として墜落、死亡に至る。
裸線トロリーの場合、銅のホイールがすり減り交換、絶縁トロリーは船型のトロリーシューを適宜、交換しなければならない。
とにかく停電して作業するのが鉄則、保護具着用...肌を露出、半袖で作業している電気ヤは素人と思って良い。


危機は東アジアにも近づいていると...

2015年07月24日 | eつれづれ

ここに来て外務省が中国の無法、危機感を国民に知らせた...さて野党の反応、対案は何なのか。ノーテンキに平和話を語っている学者、マスコミ、識者、コメンテーター何のヤクにも立たない机上の空論の様だ。

国民をバカにした様な例え話だが安保法案も多岐に渡り難解で、この程度の親切丁寧で納得か??