心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

書が運んでくれたご縁に感謝

2012-06-21 | 書の話
                       (半紙)


今日午前中は書道教室。
今は、造像とかぶっとい線の古典を勉強されてる方がいなくて、
久々に、腹の据わった感じをイメージして書いてみたなり 
これは木簡、漢簡集字千字文から。

私の師は、同じ古典でも人によって臨書が全然違っていたのでして。
あんたはこんな感じが好きやろ、とか、
今あんたには、これが足りないからこんな風に勉強してみなさい、とか。

その横で正座しながら、ふ~ん、なるほど~って見比べたりしながら
育ってきた?のでして 

今日の教室で、「どうしたらそういう自由な発想ができるようになったんですか?」
みたいなことを聞かれて 

自由かどうか、それがいいのかどうかもわからないけれど、
たぶん、そんな風にご指導して下さった師のお蔭なんだと、改めて感謝。
私もいつも、同じように、その人らしい臨書を探しているのでして 

以前ご紹介した小坂奇石文集 に、臨書は、意臨より形臨をとの文言があり、
耳が痛い・・と思う部分もある。でも私はやっぱり、意臨を探したい 

言い訳だとわかってはいるけど・・私にとって書は目的ではなくて。

臨書をしていく中から、人と人、自然とのつながり方や、生きるヒントみたいなのを
たくさん気づかせてもらっていて、それを、もっと自由でおおらかな心でもって
表現したり、体験していく中で伝えていきたいんだなって思うのでして 

正しいことが全てじゃないって思うから。
ぶさいくだったり、情けなかったり、無器用だったり、それもまたよろしってね。
たぶん正しいことから逃げてるんだと思うけど、こんな風にしか生きられないのでして


さて今日は、60代でいらしてから、かれこれ20数年通って下さったMさんが、
残念ながら教室を去られることになり、昨夜書かれたという般若心経をお持ち下さり。

4年前、趙子昂行書千字文を半切に全臨された こともあるMさん、
今回もその集中力、根気、そして何よりも美しく凛とした書風は、お人柄そのものです。

いつもおっとりとした笑顔で、母や私のことも見守って下さっていたので
とても寂しく残念ですが、感謝の気持ちで一杯です 

書を通して頂いたご縁に感謝です。



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6 コメント

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Unknown (大福うさぎ)
2012-06-23 08:26:12
おはようございます~って1日遅れちゃいましたが・・。
昨日記事を拝見しつつ・・ん~深いな~と。
すぐさまコメントが見つからず今朝になりました。
>今あんたには、これが足りないからこんな風に勉強してみなさい、とか。

ただうらやましいですよ。
お師匠さんがお弟子さん一人一人を理解してくれてて一人一人の良いところを伸ばそうと歩み寄って下さってる姿ですよね~。得るものは大きかったと思いますよ。素晴らしいお師匠様に巡り合えていたんですね。
今のところ直に教えて貰ってる師が居ないうさぎは法帖からまず形臨で習うしか無くて意臨まで自分で法帖を咀嚼するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。持つべきものは偉大な師かな~。
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Unknown (ichii)
2012-06-23 09:27:41
Mさん、とっても美しい文字ですね。
見ていると心が穏やかになり、背筋が伸びるようです。
沙於里さんの文字は、頼りがいのあるタイプというか、力強くてほっとすると同時に活力を貰える気がします。
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Unknown (香彩)
2012-06-23 14:20:53
良い先生ですね。
ご師匠さまも沙於里さんも
腹の座った書も素敵
私も木簡好きですが、まだ勉強不足なので、漢簡集字千字文を全臨したいと思いつつ、なかなかはかどりません

月一回、通っている教室の先生も各々の個性を生かした添削をしてくれます。臨書から創作作品に展開する課題があり、毎回半折に自分なりの臨書作品を制作して持って行くのですが、ただ原帖を真似して書いただけだと怒られます
沙於里さんの臨書を先生が見たら、きっと大絶賛だと思いますよ
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大福うさぎさん (沙於里)
2012-06-23 17:44:23
師にはいつも「本当はあらゆる古典をきちんと形臨ができてから、自分らしさを出していけたら本物」と言われていました。
あ・・ごもっとも・・耳が痛いという思いが心には常にあります。

でも今の自分があるのは、師のお蔭ということをしみじみ有難く思う今日この頃です


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ichiiさんへ (沙於里)
2012-06-23 17:47:19
Mさんの書は、ほんとお人柄そのままという感じです。ずっと眺めていると心が落ち着くし、清々しくやさしい気持ちになります
私のは、どうかな。。でもichiiさんが感じて下さったような書が書きたいです
お忙しいのにコメントありがとうございます♪
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香彩さんへ (沙於里)
2012-06-23 17:54:03
本当に、師とのご縁には感謝感謝です。
なかなかその思いを伝えられずにおりますが、私なりに頑張っていていたら
ほんの少しでも喜んで頂けるといいなぁと思ったりしています

香彩さんも漢簡集字千字文やってらっしゃるんですね。あれは楽しいですね♪
もう何度も書いていますが、ちゃんとまとめたことないので、私も全臨もちょっと挑戦してみようかな
師からしたら当然、まだまだ!って一喝ものですが
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