心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

今日の追記:追悼

2007-12-13 | 禅語・般若心経


今日12月13日は、親しくさせて頂いていた女性(Kさん)の3回目の命日と
ごく最近知った。 7年位ご無沙汰をしてしまっていた間の訃報だった。

亡くなったと伺ったあとでも、Kさんがよく出かけた街を車で通るとき
いないかな・・と、無意識に道行く人を目で追ってしまう。
あ・・そうだ、もうこの街を歩く姿に出会うことはないんだ・・と思うと、
命の不思議を思ってしまう。
生きている私との違いはどこにあるのかな・・と。

般若心経の一節「究竟涅槃」。
究竟は、至極の所、行きつく所に行きついたこと。
涅槃は、仏の入滅、つまり悟りの境地。
そして究竟涅槃とは、一切の迷いから脱した境地。

紀野一義氏(仏教学者)の本では、
「最高の瞑想、最高の智慧の完成に到達すること、何ものにもひっかからず、
怖れを知らず、つまらぬ夢想などせず、あらゆることがはっきりしてくること」と。

Kさんとのいろんな出来事が懐かしく、いとおしく思い出されて、
不思議と今もあの街で楽しそうに買い物をされておられる姿が
そこにあるように思えてならない。

でもやっぱり、もう一度お会いしたかった。。
合掌。
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癒しの漢詩

2007-12-13 | 漢詩
                          (‘07春 半切) 




中国、李紳の詩。禅寺の夕暮れの景観を詠んだ詩とある。

幽鳥静時侵径月 ゆうちょうしずかなるときけいをおかすのつき
野烟銷處満林風 やえんしょうするところまんりんのかぜ 
                            静雅堂「翰墨自在」より

漢文は得意ではないのだけど・・だいたいの意味は多分こんな感じかなと。
「幽」なる(=奥深い)静かできれいな「径」(=みち・場所)に鳥がやってきて、
その静寂に入り、野に烟(煙)が銷する(=広がる)所には林の風が満ちている。

翰墨自在(漢詩歌を集めた本)をめくっていて、ふぁっと情景が浮かんできて
あぁ・・いいなぁ・・ 書いてみたい!と思った詩。

書は大抵は縦書きが多いけれど、この詩は広がる静かな野の風景を、
文字でありながら絵のような表現にしたくて、横書きにしてみた。 
陳列の際、左下には陶器の壺に枯れ枝(前年の展覧会で飾っていた柳の枝)を添えて。

作品を書くときに聴いていたのは、Chaco Journey(←クリック 視聴もできます)
目を閉じるとどこまでも続く大地、命をイメージし、やさしい永遠を感じる世界に
いつ聴いても何度聴いても癒されます。
毎晩、タイマーにして寝るとよく眠れます

そして音楽だけではなく、苦手だからって諦めないでじっくり向き合うと
漢詩からも、こんな風に癒されることもあるものです
コメント (2)
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