心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

ただ一生懸命生きられたら

2007-12-27 | つれづれ
                   只在(ただある) (45×45cm)



父が生まれたのは広島。 
そしてあの原爆が落ちたのは、中学2年生の時。
その頃、母は東京から栃木に疎開中。

戦後、日本はまさに激動、激変の時代。
戦争を目の前で体験し、不条理極まりない現実を受け入れ、それでも夢を抱き、
家庭を持ち、子供を育て、ものすごい時代の中で一生懸命生きてきたわけで。

改めて振り返ると、ぼんやりといろんなことを思い出す。
子供の頃のあんなこと、こんなこと、忘れていたことまで。

人は時々、誰かと比較したり、こんなはずじゃなかったのに・・と思ったり。
けれど、たとえ思い描いた通りの自分になれなくても、
その人が生きてきた軌跡は、一人一人に確かにある。
そう思えると、人が生きてきた道はどれも、きっといとおしいものになる。

一歩一歩、歩いてきた道のりを自分自身で振り返り、認めるところは認め、
反省すべきところは、苦笑いまじりにでも反省することができたなら、
自分に微笑み返しができるような気がする。

いろんなことがあったね、って 

生きるって、何かの目的を果たすというのも大事かもしれないけれど、
毎日を端々と一生懸命、歩いて重ねて行くことができればいいのかなぁって、
白髪まじりの父母の横顔を見ていて思う。

人生は短いようで長し。
そしてまた長いようで短し。

迷わず惑わされず、ただまっすぐに歩いて行けたらいいのに。。。
コメント (4)
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