あしあとーⅡ

日々のあれこれ、綴ったものが自分の足跡に

岩谷時子の世界

2008年03月03日 | 日記
このタイトルならゼッタイ越路吹雪さんが出るっ!
そう思って見はじめたTVだったが意外な収穫が有った。
勿論期待通り越路さんの映像もたっぷり流れたし、私が好きな曲も何曲も歌われた。
越路さんだけではなく、今をときめく作曲家や歌手さん達との交流など、作詞という仕事によって広がっていた世界は私の知らない岩谷さんの一面だった。

だがどんなに活躍の場が広がっていても越路吹雪のマネージャーという肩書きをずっと使われていたそうな。

岩谷さんと越路さんの出会いは宝塚時代、以後ずっと二人三脚で陰のように寄り添って、日本語で歌いたいと言う越路さんの為に素晴らしい訳詞を続けられた。こんなに越路さんを支えてこられた岩谷さんだが、この放映で始めて知ったのは、越路さんが亡くなられ、一時放心状態になられたが、その後ミュージカルに携わるようになられた。この時64歳だったなんて・・・、絶句!
日本のミュージカルの発展は岩谷さんの功績よる所が大きい!なんて初耳だった
とりわけいまだにロングランを続けているミュージカル「レ・ミゼラブル」の成功は岩谷さん訳詞が有ってこそ、だなんて、ホンとに知らなかった。
エポニーヌ役の島田歌穂さんが、歌いにくいと感想を言うと岩谷さんが言葉の一つ一つが曲に沿うよう直してくださったと、しみじみ述懐されて居た。
白血病で亡くなられた本田美奈子さんも岩谷さんの事をお母さんと呼び、入院中ずっと歌を吹き込んだテープを岩谷さんに送られていたそうだ。

生涯独身だった岩谷さんだが(まだ生きておられるのに失礼・・・)、その詩にはなんともいえないエロチックな言葉が出てくる
今陽子さんの有名なヒット曲にの中に
「夜明けのコーヒー、二人で飲もう、とあの人が言った」というのがある(笑)
岩谷さんに恋の経験があるかどうかは知らないけど、まさにその時のその情景が浮かんで来るような言葉使い、素晴らしい~!
岩谷さんの言葉によると、詩の中でたくさん恋をしましたと言われていたけど・・・

一見地味でおとなしそうに見える岩谷さんだけど、
密やかな、けどステキな恋がきっと有ったに違いないと思いたい