あしあとーⅡ

日々のあれこれ、綴ったものが自分の足跡に

土曜ドラマ『ハゲタカ』最終回

2007年03月25日 | TV・映画
そのドラマ「ハゲタカ」
もう~泣きました・・・。

芝野が三島製作所へ出資をしてくださいと頼む場面、銀行時代芝野の部下だった鷲津が銀行の貸し渋りに遭い自殺した社長の葬儀の場で、人殺しと罵られながら手を合わせて許して下さいと土下座して泣いている時芝野はただ見ているだけだったと述懐する。鷲津一人が今までその罪の意識を一身に背負って生きて来た。この事件が鷲津の以後の人生を決める事になった。
決して鷲津の責任ではないのにその事に関して一切弁解はしない。
西野にピストルを向けられた時も「撃てよ・・・」と言った。西野の父も同じように破産して自殺している。その贖罪の気持ちも有ったのだろう。だから鷲津は西野を告訴しなかった。

芝野もまた、こういう事態を二度と起こしてはならないと銀行を辞め大空電機に入ったはずが、またもや大空電気でコストカッターとして従業員にリストラの宣告をさせられ自殺者を出す羽目になる。

救いを求めるように鷲津の元を訪れる。
まだ充分に歩けない鷲津は懸命のリハビリーに励んでいるが、心のうちでは大空電機・・・、それに繋がる三島製作所の行く末が気掛かりだ。

芝野と鷲津が手を組み鷲津ファンドを立ち上げ、新たな戦いに挑む!
それは大空電機の従業員による企業買収・・・。
キーパーソンの職人加藤を口説くシーン、全てが金なんだろう、たかが紙切れじゃないかと言われて、ポケットから取り出した三島製作所の従業員が僅かなお金を出し合って出資をするという328万円あまりの小切手、何百億と言うお金を動かしてきた鷲津にとってはほんのはした金に過ぎないが、しかしたった一個の部品が無くても製品が完成しないように0.1パーセントが全てを変える事が出来ると説得をする。自分と芝野に賭けて欲しいと。

ここからは事態は成功に向かって一気にラストまで進む。
前回の日記で浪花節的結末と書いたが、それは決してべたべたしたハッピーエンドではなく様々な問題提起をした結末だったように感じた。
鷲津はファンドという最先端の企業活動の世界に身を置きながらも、その根底に流れる人としての温かさを最後までなくす事は無かった。
ドラマの最初ごろ三島製作所の社長に無心に笑いかける一瞬の笑顔が心に残る。
最後まで厳しい表情を崩さなかったが大森さんの鷲津に大きな拍手を送りたい!
今裁判が始まっているホリエモンは、金が全て・・・、この世の中に金で解決できないものは無い、と言ったそうだが、そんな彼にこのドラマを見せてやりたいと思う。ライブドアの会社の価値は最低になったが個人的に莫大な財産を残しているという。彼の言動に踊らされた株主にも当然責任はあるが、ホリエモンはその為に無一文になってしまった株主に心を馳せる事はあるのだろうか?

NHKはいいドラマを作るよね! 
なのに視聴率がそんなによくないんだって!(笑)
NHKだって視聴率が気にならないはずは無いと思うが、視聴率至上主義の民放が捏造問題で大騒ぎになっている今、こういう良心的なドラマを作るNHKを少し見習えよーーー!と言いたいわ(怒)



松下IMPホール

2007年03月25日 | 日記
絵文字を使おうとしたら「問題が発生しましたので終了します」という画面が出て、書いていたものが全て消えちゃった~! だから絵文字なしで書き直し(笑)

今お知らせにサーバーの不具合が発生したと出ている。やっぱりねぇ~!
明日26日はアクセスできないらしいよ!

大阪へ「ヘドウイグ&アングリーインチ」を観に行ってきた。
会場は松下IMPホール、初めての劇場だ。
京橋駅近くにホテルを取ったので、そこからのアクセスを色々試みてみた。

なんと京阪京橋駅から松下ホールまでが橋で繋がっているのだ。
大阪城京橋プロムナードと(OBP連絡通路とも)言うらしい。
ネットで調べたら徒歩5分と書いてあったが、実際は迷いながら歩いて10分以上かかったかも・・・?
幾つものビルを抜けていくと一番奥というか、大阪城に近い方に松下IMPホールがあった。松下と名前が付いているように松下電器産業の関連会社のビル郡らしい。その奥にも多くのビルが見えた。ホテルや保険会社その他有名な企業ばかりが何棟も・・・。
この写真は松下IMPホールにあるエレベーターの前で撮ったもの。
そのビルの間には写真のようなイルミネーションが青白い光を放ちまるで別世界、今まで抱いていた大阪のイメージとはまったく違う、科学映画に出てくるような近未来都市と言えばいいだろうか・・・?
イルミネーションの向こうに微かに写っているのが連絡橋だけど判るかな?

だが帰りが凄かった!
この松下IMPホールからエレベーターで地下へ降りるとそこは地下鉄長堀鶴見緑地線「大阪城ビジネスパーク駅」の改札口のまん前に出る。
地下鉄を乗り継いで新大阪駅まで30分・・・、おかげで土曜ドラマ「ハゲタカ」に間に合ったよ~!


春の雪

2007年03月18日 | 日記
土曜日、大阪で主人の甥の結婚式があり、主人の姉妹5人と共に大阪へ行ってきた。
今どきの結婚式に留袖なんて流行らないと思うけど、妹のたっての希望で着る事にしたのだが、久しぶりの留袖は気持ちはシャンとするがやはり窮屈だったなぁ~(笑)
だがチャペルの中庭での写真撮影は大変に大変に寒かった~!
私は着物だからさほどには感じなかったが、花嫁の友人のお嬢さん達は肌を出したカクテルドレス姿でガタガタと震えていたよ

今朝ホテルの窓から外を見ると雪が舞っていたよ~! 寒いはずだ!
昨夜は大阪泊まり、今日4年前に亡くなった主人の妹のお墓参りをする事になっていたからだ。

亡くなった妹が住んでいたのは寝屋川だが、お墓は大阪の南の端、大阪市営の瓜破(うりわりと読む)墓地にある。遠くて今までお墓参りが出来ずにいたのだが、結婚式場が堺だったので、墓地にも近く姉妹が全部揃っているし、彼岸も近いし良い機会だと今日ようやく念願かなって皆揃ってお墓参りをしてきた。
市営の墓地は広大な敷地にぎっしりと隙間無くお墓が立ち並んでいて、これなら妹も淋しくは無いね、と思った。

この亡くなった妹の長女の嫁ぎ先は「武田」性である。
生前妹が娘の嫁ぎ先の家紋が武田菱だと、自慢していたのを思い出す。
菱が4つで菱の形を作る武田菱、夜『風林火山』の画面にたなびく武田菱の旗を見ながら妹の嬉しそうだった顔を思い浮かべた。

今夜の風林火山は『信虎追放』
息子や家臣たちの裏切りに呆然とする信虎の心中は・・・、哀れ・・・。
家臣に虎の字が付いていたのは、信虎の一字を授けたものだったのだ。
戦国時代はこんな辛い事が繰り返されてきたのだなぁ~。
これから晴信にも起こる事かも?

そしてもう一つの楽しみのドラマ『ハゲタカ』は昨夜ホテルのテレビで見た。
今日の『風林火山』より緊迫感が凄かった~!
ライヴドア・堀江元社長の有罪が決定したばかりのこの時期に、TOBとかホワイトナイトだとか飛び出す専門用語がとても生々しく響いた。
何百億だなんて、私達には縁の無い金額を無造作に口にする人達、金儲けはいけませんか?と言った人も居たが、そんなにお金を儲けてどうするの?と聞きたい。

だがずっと厳しい表情を見せている鷲津の心のうちに隠された人間味が垣間見えた回だった。最後は浪花節的結末が予想されるが、それも良いかなと思う。
最近の日本は余りにもぎすぎすとして浪花節要素が無くなり、潤いに欠けてしまった社会に見えるから。
大森さん、凄い迫力もあるし、ふっと心を見せる表情も味があって、とっても良いねぇ~!
ハイパークリエイションの社長を演じる松田龍平さん、ドラマの役の中身の伴わない未熟な西野と松田龍平のぎごちない演技が上手く重なり意外な効果を挙げている(笑)
来週はもう最終回かぁ・・・、ちょっと淋しい。

我が家の庭にうぐいすが・・・!

2007年03月09日 | 日記
めったに姿を見せないうぐいすが庭に飛んできたので、慌てて写真を撮りましたが
姿があまりにも小さいので写真をでっかくしてみました(笑)
白い矢印の先にいるのが鶯です。
わかりますか?

この庭は納戸に面した庭で、ちょうどその庭を見ながら部屋の中でウオーキングをしていました。
鶯の右手前に梅の古木がありますが、その枝に飛んできたのです。
梅に鶯なんて・・・、なんか諺みたい(笑)
鶯はとても用心深い鳥で我が家の周りでは、あちらこちらから盛んに鳴き声だけは聞こえるけど、姿を見せる事はめったにありません。
すぐに逃げるだろうと歩きながら眺めていたのですが、何が気に入ったのかあちらこちらに移動しながらも一向に飛び立つ気配が無い。
そこでカメラを取りに行き、驚かせないようにと廊下まで出ずに部屋の奥から撮りました。

つばめよりすこし大きいくらい、鳴き声はとっても素晴らしいけど姿はすこぶる地味な色をしています。
早春に鳴き声が聞こえ始めたときは、さえずりが下手で、声が続かないのですが、今年は暖冬のせいかもう十分に上手に鳴いています。

風林火山ー勘助討たれる

2007年03月05日 | 風林火山
今回は初めから終わりまで晴信の成長振りを見せるための回。
まず矢を射た平蔵の代わりに天井から落ちてきた勘助、
「若殿様お久しゅうござります」「見事な城攻めでござりました」
何故か顔が笑っているように見受けられた

その勘助に「まだ父上を恨んでおるか」「武田の家臣にはなれぬか」
晴信も勘助に惹かれている。
自分が切るという板垣を押し止め、首のところでピタリと太刀を止め、
「偽軍師、山本勘助が首、討ち取ったり!」
 
晴信の人間の大きさを見せ付けた場面、亀次郎さん中々のもの

見事な城攻め、「父上に殺されとうない」・・・、天井裏で初めて聞いた晴信の苦悩、そして勘助の成敗のやり方、勘助が初めて出会った時、失望も知らぬ青二才が、と罵った晴信が、とてつもなく大きな存在になった瞬間だった事だろう。いや最初から晴信の大きさに気付きながらも、自分の意識の中であの憎っくき信虎の子という呪縛の陰に無理やり押し隠してきていたのかもしれない。

「亡骸は捨て置け」 こんな屈辱があろうか!
まさに抜け殻のようになって川に倒れ込んでもがく勘助の中で何かが変わりつつある。
呪縛が解けた瞬間だったに違いない。

今回ばかりではなく最近の勘助の素振りの中には、信虎への復讐の意識が薄れつつある様子が伺える場面がある。復讐の代わりに晴信の存在が勘助の心を捉え始めていた。

家臣一同が居並ぶ信虎との対決でも晴信は見せた!
扇子で打たれても「ありがたき幸せ」
そして全て父上の教えの通りと孫子の言葉を述べる。
ここは見ているときは何を言っているのかさっぱり判らなかったので、ドラマストーリーから引用

「孫子曰く、兵は詭道なり。ゆえに能なるもこれに不能を示し、用なるもこれに不用を示す。その無備を攻め、その不意に出づ・・・父上の教えにござります」

引用はしたけど、こうやって書いてみても意味はやっぱり判らない(爆)
しかし居並ぶ家臣も自分達が散々苦労しても落とせなかった海ノ口城をわずかの兵で攻め落としたと聞いた時の驚き、晴信の信虎への対応振りを見て、その成長振りを認めざるを得ない場面。
ここでも亀次郎さんは堂々としていた!

だが信虎はそんな晴信に反発するように正月祝いの席で次男信繁へ杯をやり、晴信へは駿河へ勉強に行けと言う。
信虎の晴信廃嫡の決定的な意思表示、そしてこれが来週の晴信謀反へと繋がっていく。

亀次郎さんが段々晴信にぴったりと嵌りつつある
一国の領主の嫡男としての品位、歯切れの良い喋り方、父に疎まれる辛さを板垣に吐露する悲しい表情・・・、良いねぇ~! 
だが歌舞伎役者の動き方もそこそこに見える。特に刀の柄に手をかけるとき、大きく反対側へ手を振りそこから大きくゆっくりと手を回す仕草、でもちょっと時間を溜め過ぎなんじゃないかという気がするのだが・・・。

ドラマ『ハゲタカ』

2007年03月04日 | TV・映画
昨夜のハゲタカ第3回は凄く緊迫感があって面白かった。
『風林火山』しか見ていないと思われるかもしれないけど、そうじゃないよ(^^ゞ 
こういうドラマはやはりNHKだからこそ出来る企画だと思う。
民放のように視聴率に気を取られ過ぎ、それこそバカみたいな見るのも恥ずかしいようなお笑い番組ばっかりやっていると視聴者は離れてしまうよ。

↓この中にディレクターのサイトもあります。これが面白い!
『ハゲタカ』 
とても参考になる内容が書かれているから興味ある方は読んで見て。
最後の終わり方が意外な展開になるらしい! 
鷲津の最後はどうなる? 
今はトップとして部下に次々と命令を出しているけど、しかしだ、彼も上からの命令で動く米国ファンドの一従業員にしか過ぎない。
こんなところが描かれ最後に意外などんでん返しが来るのかもしれない。
第一回のオープニングの映像を思い出す。
水に浮かんでいる鷲津・・・、そして酸素マスクをして病院へ運ばれていく姿・・・、どんな結末になるのだろうか?

だがこれから物語は銀行の悪行が暴かれていくのだろうな。諸悪の根源は銀行だっ!(笑)
期待してます!

折しもタイミングよくサッポロビールの買収話が持ち上がり、今朝の民放の政治討論会でも、しきりにドラマ『ハゲタカ』の話題が出ていたが政治家の方達もこのドラマを見ているらしい(笑)
最近はメディアもコメンティターの皆さんもやたらに横文字を喋りたがるのに、この「ハゲタカ」だけは日本語を使っているのが面白い!
ヴァルチャー・ファンドと言うよりハゲタカファンドと言った方がインパクトが強いもんね。
このハゲタカ・ファンドというのは、企業を買収し短期で利益を上げ売り抜けるファンドの事。ドラマでも描かれているけど日本の経営者も己の利益ばかりに目を向けていると足元を掬われる、企業は誰のもの?と言う意識改革が必要となる時代だが、ここで意外な事に日本の企業で古来から培われてきた『情』というものがクローズアップされているらしい。
ドラマを通して企業体質とか世界のお金の流れとか、色んな事に目を向けるきっかけになればいいなと思う。

大森さん、良いねぇ~!
冷徹非常な仮面をかぶりながら、時々人間らしさを覗かせる表情がとっても上手いと思う。