中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 156 その木戸を通って

2012年03月27日 18時46分57秒 | 日記
   長年猫を飼っています。
   
   多いときには17匹・・・でも次第に逝って・・・現在は、内猫四匹。
   ベランダに勝手に住み着いている子が二匹。

   

   寒い日にはこんな状態↑

   最近まで五匹いた猫。
   

   右上のシロい猫・・・シロちゃんが、最近、忽然と姿を消しました。
   もともと、何処からかフラ~~~と、やって来て、家のボス猫ちゃんとも
   上手く折り合って、仲良く一年あまり・・・

   ところが、フラット遊びに出たきり、もう、一ヶ月近く姿を見せません。
  
   で、こんな小説を思い出したのです・・・
   山本周五郎の作品に「その木戸を通って」という題名の短編があります。
   テレビドラマ化もされています。

   美しい独りの女性が、ある日ふらりと、ある家の庭の木戸を通って現れます。
   自分の名さえ覚えていない・・・今で言う記憶喪失・・・江戸時代のことですから・・・
   気立ての良いその女性は、やがて、その家の主と結婚し、子供ももうけるのですが。
   ある日、忽然とその家から姿を消すのです・・・
   主は「木戸」を見つめながら 「いつか、きっと帰ってきてくれる」・・・と心でつぶやくのでした。

   シロちゃんも、いつか帰ってきてくれるでしょうか?
   それとも、新しい飼い主を見つけて、新しい仲間と暮らしているのでしょうか?
   それとも、旅を終えて「元の飼い主」の元へ帰って行ったのでしょうか?

   その木戸を通って・・・
   シロちゃんの、泣き声に・・・耳をすましている・・・毎日です。