この写真は「遺芳庵」通称「ねねの茶室」京都高台寺にあります。
今日のお茶のお稽古は「花月」
平花月(基本)のほか濃茶付・花付・炭付花月等応用があるのですが。
今日は「濃茶付花月」をご指導いただきました。
花月は少し変わったお稽古です。
このような木の札「1センチ×2センチ」ほどの小さな札です。「花月札」と言います。
松の模様が表。裏には「花・月・数字」が刻印してあります。
札は「5枚」
写真のように折られた箱「折りすえ」に入っています。使用の時は帯封を外します。
帯封の下に当たる部分に、漢数字の「一」という字を墨で書いて使用します。
花月は5人一組で行います。
箱の札は全て「松」の模様が上になって入っています。
一人一人が順次ひいていきまして「花」をひいた人が「点前」
「月」をひいた人が「茶」を頂けます。
あとの数字札は席入りの順番を決めるときに、使います。
花月のお稽古はくじ引きで何をするかが、決まるわけですから、
一瞬たりとも気が抜けません。あるときは亭主、またあるときは点前。
自分のすることだけを考えるのではなく、同時に多くのことに注意を払わなければ先に進めません。
茶室の畳を歩く「歩」の数、動く方向も決まっています。
そんな訳ですから、かなりの熟練が要求されるのです。
慣れない方が多いと「30分」ですむところを「1時間」もかかることが!
「花月」は川上流の流租「川上不白」と表千家七代「如心斎」によって考案され
完成までに10年の歳月を要したと言うことです。
「人はどのような立場立たされようとも、動じることのない心構えが必要である。」
そんな諭しや教えが含まれているのですね
花月は七事式の一つなのですが。
七事式についてはまた明日にいたしましょう。説明がとても難しいのです。
この写真の手前に置いてある縄でくくられた「石」
「関守石」と言います。ここから先に入ってはいけません・・と言う印です。
このように「暗黙」の了解が「お茶」の世界の「風流」なところなんですよ!
カメラも携帯も忘れて出かけました。
そんな訳で写真が借り物・・・もうしわけなく・・・
さて、今日はこんなところです。
皆様ご訪問ありがとうございました・・・・・・