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 水野さんだよ~2。ブルクハルトの歴史における危機:いよいよドイッチェ・バンクの倒産が発端となる、金融恐慌が始まる!

2016-08-13 14:40:09 |    水野和夫の知

  <水野さんだよ~(2)。ヤーコブ・ブルクハルト(1818-1897)が、19世紀半ばに指摘した「歴史における危機。」>

 この「歴史における、危機。」が、ちょうど1世紀経て、この40年の間進行しています 

 20世紀のほぼ4分の3が過ぎた、1971年のニクソン・ショックに『始ま』り、2度の石油危機、80年代半ばになると、プラザ合意とブラックマンデー、そして90年以降になると、ローレンス・サマーズ元米財務長官がいうように、「3年に1度。」といわれるほど、金融危機が、内外で頻発するようになりました。

 1990年に、日本で、土地・株式バブルがはじけ、その後、メキシコ危機(94年)、アジア危機(97年)、ロシア危機(98年)と金融危機が、立てつづけに起こり、同じころ日本で、大手銀行の経営破たんが、相次ぎました。

 その後すぐに、米国で、インターネット・バブル(2000年)が、崩壊し、そして、08年9月15日には、リーマン・ショックが起きました。

 政治経済面でも、前例のない危機が相次いで、世界を襲いました 

 1989年のベルリンの壁崩壊、91年のソビエト連邦解体、95年のオウム真理教による地下鉄サリン事件、そして2001年の9・11米国同時多発テロなどであります。

 科学技術面でいえば、1979年の米スリーマイル島原子力発電所事故(レベル5)、86年の旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故(レベル7)が起きました。 そして今回、福島第1原子力発電所事故(レベル7)が起きました。

 それらいずれも、起きた時点では、最大の危機といわれたのに、その後に起きる危機は、さらに、それらを、上回るものばかりでありました。

 ブルクハルトによれば、真の『危機』の前に、次々と、まやかしの危機が起き、絶大な支持を受けて登場した改革者が、その後に起きる『危機』では、成すすべもなく、歴史の表舞台から、退場していくといいます。

 後継者は、それを、『想定外』で、片付けようとするから、次の危機が起きると、なす術がないのであります。

 1997年の橋本構造改革の後を継いで、21世紀に、世論の圧倒的支持を受けて、華々しく登場し、世界中を席巻した、新自由主義思想にもとづいた実施された、小泉改革も、リーマン・ショックで、その改革の正当性自体が、疑いを持たれました。

 福島第1原発事故においても、権威ある原子力工学の学者は、今回の巨大津波は、『想定外』だったという一方で、事故が起きた当初、「深刻な事態にはならない。」といっていました。

 『構造改革』と称する改革を行った為政者が、カール・シュミット(1888-1985)がいう「歴史の中心領域。」とは何であるかを、理解さえしていれば、郵政改革を、改革の1丁目1番地と位置付けることは、ありえなかったはずであります。

 「歴史の中心領域。」とは、「一旦ある領域が、中心領域になると、他領域の問題は、そこから解かれるべき2次問題とみなされ、中心領域の問題が、解決さえすれば、おのずから解決をみるものとされる。」のだから、本当に郵政改革が、政策課題の最重要課題(中心領域)であれば、財政構造改革やアジア外交も、スムーズに展開していたはずであります。

 しかし、その後の展開をみれば、明らかであります。

 シュミットが、20世紀は、「『技術』への宗教的信仰の時代。」といった、その真意を理解していれば、原子力工学の学者が、津波は、『想定外』だったとは、いわなかったはずであります。

 9・11では、テロリストによって、ジェット機が、ミサイルに、9・15では、サブプライムローンが、「『略奪』的貸し付け。」として、CDSが、ウォーレン・バフェットがいう、「金融版大量『破壊』兵器。」として、3・11では、原発が「放射能兵器。」へと姿を変えて、弱者に牙をむきました。

 米国の「多くの専門家は、今回の事故で、『原爆テロ』への警戒心が、強まったと口を揃えています。 『9・11』と『3・11』の、悪魔のような、合体だ。」としています。 今回の福島第1原発事故を受けて、巨大津波に備えて、万全の対策を取っても、『原発テロ』は、想定外だったということは、許されません。

 また、「100年に1度。」の金融危機だった、リーマン・ショックを、量的金融緩和で、封じ込めた後、米国の財政赤字を放置していたら、ドル危機につながらない保証はありません。

 


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