575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

福寿草句会 麗

2012年01月19日 | Weblog
2012年、平成24年の初句会は「福寿草」で始まりました。

心の雪解け、元気な話し好きの88歳、鐘のなる参道、日だまり、実は根に毒を持つ花、思いがけないこともある、そんな悩みも昨日でお終い、99歳まで生きた母が大切に育てていた、そんな花を覗きこむ二人、めでたいけれどやはり毒があり、でも小さな愛の形にも見え、本当はひまわりにあこがれる、亡き姉に寄り添う鎮魂の福寿草。

いかがでしょうか?新年、それぞれの人生にそれぞれの福寿草が咲きました。

印象に残ったのは智恵さんのひとこと。
ご自身に上昇志向があるので

  「向日葵のようになりたくて福寿草」(安藤さん作)

を採ったというお話。

でも多くの日本人は明るい前向きな句と死を読んだ悲しい句ではなぜか後者の方に惹かれるという遅足さんの解説がありました。
そういう意味で向日葵の対極にある

  「福寿草姉は静かに眠りたり」(朱露さん作)
は、日本人特有のなんともいえぬ哀愁があります。亡きお姉様に捧げる一句。やはり心打たれます。


さて新しく575の会に入られた須美さんが自由題で早くも本領発揮。

    「なみなみと七草よそう湯気の中」

暖かい情景が浮かび「なみなみ」という上5に参りました。
でもご本人からは「七草」ならたくさん食べても太る心配がないというチャーミングな解説付き。
今年も笑いの絶えない575の会がスタートしました。
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