575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

冷麦や後悔ともに飲み込んで  麗子

2020年07月30日 | Weblog
今日は母の月命日です。
緊急事態宣言の中、誰も面会できなくなって2か月で亡くなりました。面会できないことにしびれを切らした父が、母の様子を知りたいと看護師さんにデジカメを渡してベッドの上の母の写真を撮ってもらいそれから一週間後に容態が急変しました。
何も食べられず点滴だけで命をつないで、一人寂しく入院していたことを思い出す度に後悔がよぎります。
そんな切ない思いを飲み込んで、この句を作りました。写生句ではありませんが、誰にでも夏のいろんな後悔があるのではないかと思いました。

昨日、大阪の友人に電話したら、月曜日にお母さまが骨折手術されたとのこと。麻酔が覚めぬうちから面会禁止となり会えない日々が続いているそうです。
今、入院されている方、そしてそのご家族も心の支えである面会が制限されて辛い毎日だと思います。
本当にこのコロナのせいで生活が変わってしまいました。気楽におしゃべりしたり、ふらっと出かけたり、会いたい人に会えなくなって、これがいつまで続くのだろうと思うと気持ちも沈みます。
長期戦で臨むしかないと心を明るくしてくれる物を見たり聞いたりしています。

このブログを書いている最中、緊急地震速報が流れました。揺れがなくてよかったけどひやっとしました。
今日一日の無事を感謝して過ごすしかないですね。皆様もご安全に!
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 父の箸揺らす冷麦昼過ぎて ... | トップ | 冷麦の赤き一筋縦の糸 等 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
後悔は・・・哀しみの種 (遅足)
2020-08-01 10:08:51
哀しさを育てて母の冷し麦

ゆっくりと哀しんでください。
思い出の中に母との交流を育てて。
どんな会話が始まります?
返信する
川野里子の歌です。 (遅足)
2020-08-01 10:23:36
泉のやうに老衰の母のありしことふくふくとなにか想ひゐしこと

ゆきこさん。母を看取った最期の日々のことをよく思い出します。
身動き出来ず、食べることもなく、しゃべれなくなった母はただベットに横たわっていました。
その母と交わした豊かな無言の会話は生涯の宝物です。
そこにただいて欲しい、
そう思う人がいて、
その人のために生き続ける、
そんな愛もあるような気がします。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事