初夏の風を甘い、と感じました。味でいえば「甘」ですね。
そして下五が「発情す」と。
「発情」を辞書で引くと。
①主に哺乳類の性的に成熟した動物が交尾可能な生理的状態になること。
性ホルモンの影響による。
ヒト以外では繁殖期だけに限定され周期的に繰り返しあらわれる。さかり。
② ある感情があらわれ出ること。
俳句の世界で「発情」はもちろん詠まれていますが、
猫の恋、鳥さかる、などの季語に託されています。
この句の主眼は初夏の風にあります。
風が発情し、風は甘いのであると。
つまり地球の半分は今、発情期なのだと詠んでいます。
発想はユニークで面白いのですが、ものに託すのが俳句。
よほどの力技でないと成功しないでしょうね。
短歌の場合は、このあとに七七の十四文字があり
具体的な状況を付け加えることができるのですが。
こんな句を見つけました。
夏草に埋もれ夢は発情してしまう 西川碧桃
風船やパンダ発情期のニュース カリメロ
(遅足)
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