575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

6月句会の投句がそろいました。  遅足

2007年06月20日 | Weblog
題詠「泉」

①蹄跡かすかに匂ふ泉かな
②遠き日の大蛇棲むてふ泉かな
③若者よ泉の水は毒味せい
④軟らかき弾力のある泉かな
⑤竹の樋遠き泉を運びをり
⑥手を逃れ西瓜沈みぬ泉かな
⑦わけ入れば神秘の泉迷宮(ラビリンス)
⑧泉汲む人と九条語りけり
⑨おおっと声泉にひたす数多の手
⑩熱泉に卵をゆでる旅衣
⑪見開いて一重瞼の泉かな
⑫弘法の泉や小さき砂踊る

自由題

①病む友の散っては開くさつきかな
②夏は曙ボンズ松阪海苔茶漬
③目覚ましの鳴り止まぬ朝梅雨に入る
④日常をやり過ごす術梅雨に入る
⑤托鉢僧笑みのこぼるる梅雨晴れ間
⑥灯取り虫咳止まぬまま夜の白む
⑦籐椅子に一息つきて番茶干す
⑧路地に沿い傘一列の梅雨晴間
⑨従順な風につかまる捕虫網
⑩キャンプ行く子のこころ知らずせかしおり
⑪巌上の猿の遁走青嵐
⑫雨あがりはだか電球金魚すくい



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