575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

セイタカアワダチソウ  郁

2017年10月19日 | Weblog
ひとり暮らしの田舎の義母が膝が痛くて歩けないと
SOSの電話があり、お見舞いのため、久しぶりに電車に揺られて
一人旅をしてきました。

JR山陰線、亀岡を過ぎたあたりからは
まさに日本の原風景!
これぞ「豊の秋!」と黄金に染まる田んぼに見惚れていたのですが
稲穂と見えた黄金色は、良く見るとセイタカアワダチソウ。。。
列車が走れど走れど、黄色の帯のように繋がってついてくるようです。

繁殖の強い外来種、
この花にあまりよいイメージはありませんでした。
秋のアレルギーにも一役かっているものとばかり思っていました。
いかにもあのふわふわした花がくしゃみやせきを誘導しそうです。
実は、セイタカアワダチソウは、虫媒花で
花粉を飛ばす植物ではなかったのですね。

ブタクサに似ているため、誤解されたのだということです。
確かに良く似ていて
黄色の色の濃いほうがセイタカアワダチソウ。

長らく誤解をしていてすみません。
よく見れば元気の出る黄色でした。
でもこの増えよう。。
ちょっと強すぎですね。(笑い







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秋収め句会    麗

2017年10月19日 | Weblog
秋雨前線停滞中。貴重な晴れ間となった昨日、句会が行われました。静荷さんもお元気になられた様子で安心しました。

「秋収め」というお題は、農業とかけ離れた生活をしている私たちには難しいお題でしたが、やはり実際に目にしたものを詠んだ句が席巻しました。
それでは一言講評です。


①秋収鈴軽やかに馬の塔

「馬の塔」は三河地方や尾張旭に伝わる神事。馬の背中を飾り付け鈴をつけて神社に奉納します。収穫に感謝し、鈴の音が聞こえてきそうです。失われていく風習を教えてくださいました。

②爺様にわらじ教わる秋収め

日本昔話のような一コマ。囲炉裏端が似合います。思わずわらじ作りの思い出を語った方も。

③不揃いの野菜も盛って秋収め

形は悪くても自分で作った野菜は嬉しいもの。収穫を喜ぶ一場面ですね。

④配るほど貸農園の豊の秋

「貸農園」というのが現代の豊の秋の様子です。「配るほどに」とあえて「に」をいれて、字余りにしては?というアドバイスあり。

⑤久し振り擂粉木出だす秋収め

擂粉木(すりこぎ)が出てくるのは自然薯か、山芋か?おいしそうな一句。

⑥県外のナンバーならぶ豊の秋

道の駅の様子と詠んだ人も。農業を継がず、都会に出た子供たちが里帰りして来ました。現代の秋収めの句。

⑦祝福の光に染まる秋収め

収穫時の太陽が降り注ぐ様子を思い浮かべて作りましたが、具体的なものを詠み込んだ方がいいというアドバイスをいただきました。

⑧秋仕舞ぐずる子を背に帰りかな

収穫を祝う宴も長引き、そろそろ子供がぐずり始めました。家へ帰る時間が近づきました。こんなことありますね。

⑨広島の胴上げを見て秋じまい

今年の秋仕舞いの一句。そういえば、プロ野球セリーグの覇者は広島でした。ドラゴンズファンには淋しい!

⑩秋仕舞二間続きの膳支度

圧巻のトップ賞です。農家の客間。ふすまを外して二間続きにして秋収めの宴会が始まります。ずらっと並んだお膳の支度が目に見えるようです。実際に目にして作った句は説得力があります。


⑪秋収め節くれ太き指と笑み

農業をしている人の手は大きく、顔つきも違います。農家のおじ様をしのんで作られたそうです。

⑫豊作にホッと安堵の皺だらけ

こちらも農家の方の陽に焼けた皺だらけのお顔が、収穫の喜びの安堵の表情に。


⑬みちのくや七年ぶりの秋収

東日本大震災から7年。ようやく収穫できるようになった農家の方の万感の思いのこもった一句。

いかがでしたでしょうか?
農業を忘れてしまっている現代人ですが、食卓に農作物があふれることに感謝して過ごしたいものです。
来月は「晩秋」です。季節は確実に進むことでしょう。どんな晩秋の一コマが切り取られるか楽しみですね。

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