575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

10月句会近づく   遅足

2017年10月11日 | Weblog
今回の題詠は「秋収(あきおさめ)」です。
秋の農作業を終えた人々が集まって収穫を祝う行事のこと。
「秋仕舞(あきじまい)」「田仕舞」などの傍題もあります。
また歳時記によっては「豊年」も傍題としています。

  山繭の糸のつよさよ秋収  黒田杏子

  噛みしめて竹輪にちから秋収  辻桃子

  あらためて座る山々秋収  宮津昭彦

子供の頃に訪れた母の実家。
朝早く起きると、刈入れの終わった田んぼにはうっすらと霧。
昼近くになると神社の杜からお囃子が聞こえてきます。
祭が始まる合図の花火が打ち上げられたような記憶も?
家の中には祖父の笑顔があり、普段と違った少し華やいで。
これが秋収の空気だったのでしょうか?

仏壇のある部屋には若いオジサンの写真が私を見下ろしていました。
日中戦争が激しさを増し泥沼化した頃に出征、すぐに戦死してしまいます。
次男だったオジサンが後継ぎに。
高度経済成長期にはトヨタに働きに行っています。
そのオジサンも今はなく、後継ぎは東京です。
当時は東加茂郡足助町。いまは豊田市。
オバサン一人になった母の実家。今年は、どんな秋収なんでしょう?   
コメント
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