おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

さるぼぼ。ぼぼ。・・・。(40年ぶりの飛騨高山。その6。)

2013-04-27 22:01:16 | つかのまの旅人
 飛騨弁では、赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言い、「さるぼぼ」は「猿の赤ん坊」という意味である。災いが去る(猿)、家内円(猿)満になるなど、縁起の良い物とされ、お守りとしても使われている。近年では、土産として飛騨地方の観光地で多く見られる。 よく見かける基本形は、赤い体に赤く丸い顔(目鼻口は省かれる)、赤い手足(指は省かれている)、黒い頭巾と黒い腹掛け(いわゆる「金太郎」)を纏い、座って足を前に投げ出しているか両足を広げ、両腕を上げて広げた(いわゆる万歳の)姿である。尚、全身に亘って色が赤いのは、赤は古くから悪霊祓い、疫病(とりわけ天然痘)除けの御利益があると見なされてきたからであるが、近年では赤以外に黄色や緑色などさまざまなカラーバリエーションが見かけられるようになった。(以上、「Wikipedia」より)
さまざまで、たくさん!「さるぼぼ」。

http://www.hidanavi.com/sarubobo.html飛騨高山観光ナビ・高山在住の「Hiro」さんのHPより

 さるぼぼとは、飛騨高山で生まれた郷土人形で、その昔子供が産まれたときの御守として、玩具の代わりに与えられたそうです。
おばあちゃんが子供や孫にこつこつ作ってあげたんですね~さるぼぼは子供たちの遊び道具として長く親しまれてきました。
「日本で一番古いぬいぐるみの原型」とも言われ、奈良時代に中国から伝わり、貴族の間で重宝されたようです。
またさるぼぼとは、飛騨高山の言葉で「猿の赤ん坊」という意味になります。赤い顔と体が猿の赤ん坊に似ていることが由来です。
「猿」という読みをかけて、「災いが”さる”」、「家庭”猿”満(かていえんまん)」、 「”猿”むすび(えんむすび)」など、厄除けや縁結び、女性の安産のお守りとしても、 さるぼぼは重宝されています。
 さるぼぼをお土産に!
 飛騨高山の「さるぼぼ」はお土産として観光客に有名です。僕も友人のためにお土産として買うことが多いです。「かわいい~」ってとても喜んでくれます (^^)
「さるぼぼ」の色は以前は赤だけでしたが、今ではイエロー、ブルー、ピンク、グリーンなど、とてもカラフルな色がそろっています。大きさも、大小さまざまです。
 飛騨高山では、「さるぼぼ」はどこのお土産屋さんでも買うことができます。飛騨高山を訪れる観光客は、必ずといっていいほど、さるぼぼを買って帰られます。多くの観光客に親しまれているんですね~
 旅の思い出、そして災いから身を守ってくれる「飛騨高山のさるぼぼ」。さるぼぼは今や、日本人だけでなく外国人観光客からも大人気のお土産です!一つ一つ、地元の女性の方々が丹精こめて作っています。
 お部屋に飾ったり、携帯につけたり、バックの中に忍ばせたり・・・飛騨高山のさるぼぼに、ぜひ会いに来てください!

 が!「ぼぼ」が赤ちゃんのことを言ったとは!初めて知った!「飛騨弁では」と言う限定付き! なのかどうか。ここからが本論!
 実は「ぼぼ」とは、女性性器(秘所)のことだとずっと思っていた! 通俗的な言い方で「オマ○コ」(最近は伏せ字ではなくなっているよだ!)。飛騨高山の店先で、観光に訪れた(と思われる)若い女性たちが手にとって「かわいい!さるぼぼ!」というのを聞いたとたん、ぎょっと! それくらいインパクトの強い言葉ではあったのだ!(私の言語感覚では) 
 したがって(どういうわけか)今回は、「!」マークを多用せざるをえない! はたして真実はいかに?

 インターネットで調べていたら、『げたのにれのやのげたにれの“日日是言語学”』(ameblo.jp/nirenoya/entry-10076586250.html)の記事が。実に詳しく解説がありました。気になっていたことがほとんど網羅されていて、これだけ徹底して調べ上げたこの方に、心底、脱帽(ダツボボ)!さすが!

「さるぼぼ」 の問題。 ―― “ボボ” の語源について。2008-03-01 18:16:01 (以下、省略して紹介)
・飛騨の方言で、【 ぼぼ 】 赤ん坊を意味します。つまり、【 さるぼぼ 】サルの赤ちゃん、ということです。
 なぜ、“さるぼぼ” を取り上げたか、というと 「ぼぼ」  というコトバは、日本の多くの方言で “女性器” を意味するからです。そういう地方のヒトからすれば、「さるぼぼ」 というのは、ものすごいインパクトのあるコトバです。

・子どもの頃使ったことのあるのは、マンコ、オマンコですね。この言い方は、関東 (東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県) から、山梨県、長野県、岐阜県、富山県という本州の中央部で使われるようです。なので、飛騨では “さるぼぼ” と言っても、いっこう問題がないわけです。

・沖縄では、ホー、ホーミ、ボボが通用するようです。「ホー」 と 「ホーミ」 は、ごく古い日本語に由来します。
【 ほと 】 女性器。『古事記』 (712年) から登場する、もっとも古い 「女性器名称」 でしょう。(ここで、『古事記』の該当部分を紹介し、音韻変化をふまえて懇切丁寧に解説して下さっています。)
 沖縄における 「ボボ」 という語彙は、近世に薩摩から入ったものではないでしょうか。というのも、漢字音や特殊な語彙を除けば、沖縄には、短母音の o は存在しなかったからです。つまり、bobo という単語はありえません。

・関西~中国~四国には、「オメコ」 が分布するようです。

・これら地域を内包し、ひとまわり広い地域では、「おそそ」 という言い方もあります。マキノ雅彦こと、津川雅彦さんの映画 『寝ずの番』 (ねずのばん) を見たヒトなら、例の 「おそその一件」 はよくご存じでしょう。 原作者の故中島らもは、あきらかに六代目の笑福亭松鶴 (しょうふくてい しょかく) 師をモデルにしていると見えますが、してみると、キッスイの大阪弁では 「おそそ」 のほうが主だったんでしょうか。

・東日本の 「オマンコ」、西日本の 「オメコ」 は、どうやら、語源をイツにするようです。語源は、
【 女の子 】 [ めのこ ]
(1) おんな。 (←→おのこ)
(2) おんなの子ども。 (←→おのこ)
あたりでしょう。(1)、(2) どちらの語義でも 720年の 『日本書紀』 から用例があります。あるいは、
【 女ん子 】 [ めんこ ]
【 真子 】 [ まこ ]
子どもまたは妻・恋人を親しみいつくしんでいう語。
【 女子 】 [ めこ ]
     (1) 妻。 10世紀末~17世紀
     (2) おんなの子ども。 11世紀~

・【“女性器” を指す 「ボボ」 という方言の分布】東北から南九州まで広く日本中に広まっていることを実証。
【女性器以外のものを指す 「ボボ」 系の方言語彙 】
 本州のあるラインを境に、キレイに意味が分かれているんです。東北、新潟、富山、長野、岐阜では、「赤ん坊」、「幼児」、「人形」 を指すことがわかります。「人形」 を 「赤ん坊」 に見立てるのは自然なことですね。そして、「ボボサン」、「ボボサマ」 というコトバに見られるように、これが、女性語・女児語ではないか、と思われるのです。

・いっぽう、「女性器」 を指す 「ボボ」 ですが、愉快なことに初出は 『日葡辞書』 (1603~04/江戸時代初期) です。つまり、ポルトガル人の第三者の目で記録されることによって、初めて 「ボボ」 というコトバが文字になったのです。
「Bobo (ボボ) 〈訳〉 女性の恥部。女性、少女らの用いる言葉」―― 『日葡辞書』

・「ボボ」 というのは 「女性、少女らの用いる言葉」 だったんですね。これは、「赤ん坊」、「人形」 を意味する北の 「ボボ」 と “使用者” が一致します。つまり、「ボボ」 は、女性・女児の使うコトバで、おそらく、“赤ん坊、幼児、人形” を意味していたが、本州のあるラインを境に、それより西で、“女性器” を指すためのコトバに専用されることとなったと言えそうです。そして、女性語・女児語であった語彙が、一般にも用いられるようになった。

・「女性器」 を指す “ボボ” という方言は、どうやら、「おぼこ」にさかのぼるフシがあります。実は、この 「ボボ」 の語源は、ほぼ確実に、「おぼこ」 にさかのぼると思われます。というのも、「オボコ」 と 「ボボ」 の中間の語形が、「ボボコ」、「ボンボコ」と見えているからです。
【 おぼこ 】
 (1) まだ世間のことをよく知らないために、すれていない男子や娘。
    うぶな男やきむすめ。また、そのようなさま。1548年初出
 (2) 女が、まだ男との肉体関係を知らないこと。男に接したことのない女。
    きむすめ。1689年初出
 (3) 子供。幼児。1775年初出
 (4) 赤児。1790年初出
 (5) 髪を切り下げて結ばないでいる児童。また、その髪形。
    きりかむろ。1819年ごろ初出
「赤ん坊」、「幼児」 の語義があるのがわかります。さらには、「オボコ」 は、「ウブコ」 にさかのぼります。
【 産 】 [ うぶ ]
     生まれたままの。生まれたなりの。生まれたときの。「産着」 (うぶぎ)、「産湯」 (うぶゆ)、「産声」 (うぶごえ) の “うぶ” ですね。この ubu が obo に転じた例は、他にも見られます。【 産土 】 [ おぼすな ]「うぶすな」 の転訛。「生まれた土地」 の義。【 産立 】 [ おぼたて、おぼだて ]<方言> 妊娠した婦人が五か月目頃に腹帯をしめる儀式。

・つまり、以上のことをすべてまとめると、
   「産子」 [うぶこ]   “生まれたばかりの子、生まれたままの子”
       ↓
   「おぼこ」 “赤ん坊、幼児、人形”
       ↓
   「ぼぼ(こ)」 “赤ん坊、幼児、人形” 北日本
   「ぼぼ」    “女性器” 西日本
と、たったコレだけのことですね。飛騨は 「ボボ」 の語義が異なるラインの北側にあるので、「赤ん坊」 の意味になります。ですから、
“さるぼぼ” =「サルの赤ちゃん」というコトバができあがるわけです。・・・

 安産のお守りということでは、なるほど納得!

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