百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

アンリ・ルソー

2006年09月23日 | 千伝。
尾道市瀬戸田町の平山郁夫美術館から、今度の展示会の招待券が送られてきました。
嬉しいです。

*福井県越前市誕生一周年記念 
 平山郁夫展(越前和紙で日本の美を描く)
 会場:越前市いまだて芸術館 期間:9月30日~10月29日

平山郁夫画伯は、ぼくが子供の頃からの憧憬の人でした。

優しいタッチは、ほのぼのとしてくれます。

著作権の問題もあり、ここに写真を載せることができないのが残念です。

代わりに、アンリ・ルソー(1844-1910)の画いた「自画像」を載せました。

この画家を知ったのは、パリのどこかで絵葉書を見た時です。

すぐさま買いました。

不思議な感覚と優しい夢と幻想を持つ世界感・・と映ったものです。

ルソーが絵を描き始めたのが40歳からです。

趣味が高じて49歳で仕事を辞め、借金をしながら画家に徹しました。

哀しいぐらいの彼の物語が生まれます。

「子供ぽっい。稚拙。この画家には科学も芸術も思想も研究も努力も何もない」と酷評と嘲笑でいっぱい批評が当時の記録として残っています。

からかわれるぐらい人気があったようです。

彼は、それを喜びました。

嘲笑を善意だと解釈する人間でした。

純朴な彼は、さらに絵を描き続けました。

借金がかさみ、画材商に自分の描いた絵を返します。

画材商は、ルソーの絵を流し洗ってキャンバスを再利用したとのこと・・(涙)

死後、「無意識の天才」と評価されたルソーですが、実際、現在の彼が残した絵画を見ても、それほど今尚、評価が分かれる部分があります。

ムンクの「叫び」が、ルソーの画と比較するのに格好の材料かもしれません。

素朴で純真なルソーが好きです。

ぼくにとっては、心の奥深いどこかで理解し合える友という感覚と憧憬があります。

絵を眺めるだけで落ち着きます。

ルソーが仕事を辞めて、絵に専念しはじめた同じ年齢になりました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿