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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

老人と海。

2018年09月02日 | 千伝。

今朝は大雨のため、早朝のJRの列車が運休。

午前10時以降からJR列車の運行が再開とのことで、大阪まで行く家内を福井駅まで見送りに行きました。

駅構内へ入ると、列車待ちの多勢の利用客が右往左往していました。

老若男女・・・動いているんだ!

ところで、今年の日本テレビの「24時間テレビ41 愛は地球を救う」

・・・41回目なんだ!

41年前の事を、はっきり憶えています。

もともと、この番組は、その数年前から萩本欽一さんのラジオ番組で募金を始めて余りに大きな反響があったので、テレビ番組になったもの。

今年も募金総額2億円程集めたとのこと、第1回からの今回まで、毎年ずっと同額程度の募金2億円か3億円が集まったと思います。

ほぼ40年間、日本中から集まる募金が、2億円か3億円と、相変わらず同額程度で推移しているのが、凄いのか? 変なのか?

「お金が地球を救う」ならば、それはそれで、好いね!

そう、南海トラフという大地震、大津波が、日本を襲うという国難が、迫っているとのこと。

その時、日本は、世界の最貧国になり得るという覚悟も必要だとのこと。

その時こそは、「愛は、地球を救う」

振り返ると、子供の頃、日本が豊かで先進国という感覚も自覚も無かったです。

小学校で習ったアメリカ人の生活は、週末に大きなスーパーに車で1週間分の買い物に行き、大きな冷蔵庫に保管するという生活スタイルが、とても豊かに思えたものです。

当時、外国と言えば、アメリカ・・・その基準で見ているから、どこの外国人(とくに白人)も、日本人よりも豊かな生活を送っていると想像していたものです。

今思えば、小学生の頃に、自宅の中には、洗濯機が入り、冷蔵庫が入り、カラーテレビになり、電気掃除機が入り、電話が固定されました。

昭和40年代、物心が、自覚として、はっきりと大きくなるにつれて、電化製品が身の周りに当たり前のように有って、テレビのニュースで見るベトナム戦争の中、裸で走りまわる子供たち、アフリカの飢餓で苦しむ子供たち。

中学生になると、いつのまにか、我々日本人は、世界の中で、発達途上国から中流国、先進国になりつつあるのでは?・・・という自覚が芽生えたのもの。

あれから、50年。

間違いなく、世界の中で、日本は、豊かな国のひとつになりました。

最近、定年後の日本人の高齢者から、よく聞く言葉があります。

「健康を極めたい」

「百歳まで生きたい」

「ピンピンコロリと寿命を全うしたい」

今日一日が人生の余り物として「一日という時間を頂いた」という感覚しかない僕としては、目を見張るものがあります。

いいえ、耳を疑うのかも?

確かに、この頃の日本の高齢者世代の「健康」に対する執着心には感心します。

ジョッギング、ランニング、腕立て、腹筋、ストレッチは勿論の事、逆立ち、バク転まで挑戦する高齢者もいます。

作家ヘーミングウェイの短編小説「老人と海」を読み返していました。

若い頃、この作品の好さが、巧く理解出来ませんでした。

小説最後の一節「老人は、ライオンの夢を見ていた」

今、読み返すと・・・素晴らしいの一言。

モデルとなった老人(キューバの漁師)は、104歳まで生きたとのことです。