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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

若さも強さも美しさも

2014年06月08日 | 千伝。
前々から、観に行きたかった映画「マンデラ 長い自由への道」を、やっと観ることができました。


(写真提供:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン)

ぼくが、南アフリカのネルソン・マンデラという人物を知ったのは、1987年の英国滞在中の頃でした。

毎日のように投獄中のネルソン・マンデラ氏が、メディアで頻繁に登場するのです。

この人物は、何者・・?!

サーチャさんは、マンデラ氏をテロリストと呼んでいたこともあるそうです。

当時の世界は、ソ連はゴルバチョフ、米国はレーガン、英国はサーチャという時代です。

南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)対して、世界の批判が集中している頃でした。

日本のメディアは、彼のことをほとんど取り上げていませんでした。

南アフリカでの日本人の地位は「名誉白人」として処遇されているという妙な誇りを報道していたぐらいです。

ネルソン・マンデラ氏・・ほぼ27年間の獄中生活を経て、71歳で釈放。

釈放後の南アフリカは、いつまでも暴動、殺戮事件の絶えない社会でした。

若き頃のマンデラ氏は、女性遍歴も多く、白人支配下の社会に対して、「服従」か「闘い」かを声高く叫んでいました。

そのマンデラ氏が、「赦し合う」というメッセージを国民に投げかけた時には、鳥肌が立つような感動を覚えました。

その後、南アフリカ大統領に選出されたのです。

肌に色の違い・・人種差別。

初めて、外国人と話したのは、いつだっただろうか?

初めて、黒人と話したのは、いつだっただろうか?

同じ人間なのです。

マンデラ氏が、幼い頃に過ごしていた故郷で、その村の長老から子供たちの向けられた言葉が、映画の始まりと終わりに使われていました。

・・深淵な言葉です。

「若さも、強さも、美しさも・・・おまえたちのものではない」