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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

門のかなた

2008年12月01日 | 千伝。
師走一日。 

今日は、映画「おくりびと」を観て参りました。
納棺師という仕事・・こういう仕事があるのかという驚きと、小生でも多分出来るだろうという自負と、もう1年早くこの映画を観ていたら父の旅立ちをもっと巧く見送ることができたのになぁ・・という感想です。

観客からも、すすり泣きが聞こえるほど、いい映画でした。
小生も何度か涙腺が緩んで、つい泣いてしまいました。

映画の主人公は東京でチェロの奏者をしていましたが、オーケストラが解散して故郷の山形に戻ります。
そこで偶然見つけた仕事が、「旅のお手伝いする」をする仕事でした。

遺族や友人や恋女房からも、遺体(死体)を扱う仕事は穢らしい仕事と蔑まれて、普通の仕事に就くことを薦められます。
でも普通の仕事って、何だろう?

普通に生きている我々は、肉も魚も・・その遺体を美味しく食べて生きているのです。

気品高い仕事か、馬鹿臭い仕事か、穢らしい仕事か・・すべての仕事は、当人の仕事に対する心構えと姿勢から区別されるのではないのでしょうか。

その意味を考えさせられました。

映画の中で、「死は、誰もが通る門だ」という台詞がありました。

その通りです。

それにしても、山形の風景は、美しいです。
山々は、神々しく・・長閑な風景は、落ち着きがあります。

山形県出身の作家藤沢周平原作の映画「たそがれ清兵衛」や「武士の一分」の舞台も同じくです。

加えて、モンテディオ山形のJ1リーグ昇格おめでとうございます。
門のかなたに神々しい山々(モンテディオ)が聳えるようです。