Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

錆びたチェーンの 復活劇場

2009-12-14 20:27:37 | 自転車 レストア ピスト
ビバロのフレーム 下塗り塗装が乾くまで他の作業をしましょう
この自転車に使われていたチェーンの状態が酷かったな 今日は
普通なら廃棄をする様なチェーンの洗浄、メンテナンスをしてみます




友人から整備依頼を請け 預かってきた時のビバロのピスト






自転車を洗車後 チェーンを切ったが 酷い錆
この様な錆かたをしたチェーンは手入れをしても 完全に復活
しないので 普段なら廃棄する






しかし 自転車のレストアで何でも新しい物にするのは
簡単だが 今回はこのチェーンが使えるまで復活させよう

チェーンには使った事が無いが サンポールの力を借りましょう
原液にチェーンを浸けます






10分程時間が経つと サンポールが泡立ちます 
良い頃を見計らって 真鍮ブラシで擦ってやります



今回も真鍮ブラシの色が移り チェーンがオロになるかと
思いましたがそれほどでも無かったですね

今迄ならここで錆取り作業を終わらせるのですが・・・






今回は新たな試み
サンポールに浸けた金属の酸化をこれ以上進めない為に
サンポールの希塩酸を中和させてやります

これは友人に聞いた方法ですが 食器洗いの中性洗剤の中に
浸けます サンポールに浸けた金属は 水洗いをし、そのまま
放置すると表面に錆が直ぐに発生します これを抑える働きが
有るらしいです






人が良いと言う事で なる程と思った事は兎に角試してみます
ん?洗剤がジェル状に変質したぞ・・・






洗剤に浸けた後は水洗いをします 自転車に乗っていて
チェーンから泡が出るのも困ります でもその情景も笑えて
良かったかも・・(笑)

今回のサンポールを中和させる これの効果は良く分かりません
また時間が有る時に分かり易い物で試してみましょう




錆落としが済んだチェーン 綺麗になっています
しかしこれで終わらせたら自転車整備じゃない 次、行きます






チェーンのメンテナンス、洗浄で大切な事は
ローラーリンク内やプレート間の汚れをいかに落とすか
これが充分でなければ いくら高性能オイルを差しても
効果は半減です

ガソリンにチェーンを浸け チェーン内の汚れを掻き出して
やります ピンク色のガソリンが黒くなりました




チェーンも何とか使えそうなので 同じメンテをするなら最後まで
しっかりとやってしまいます






この様な錆を発生させ 金属の表面が荒れている物に
マイクロロン処理をしても 効果があるのか疑問ですが
やるだけはやっておきます
 
この処理は新しいチェーンにしてやると チェーンが鰻みたい
になり チェーンが手から逃げて行きます






チェーンに使うオイルは 浸透性の良い Tomity Racing Oil
にしようかと思いましたが
組み上げるまで時間が有るし 使用者の事を考えると 粘度が高く
オイル持ちの良い Super Lube を使っておきます フッ素系のオイルです

オイルは 1リンクずつ丁寧に差していきましょう




錆び錆で パシパシ、ガリガリのチェーンでしたが
なんとか使える状態まで復活しました 
正直ここまで手間を掛けるなら 新しい物を買った方が
良いのですが 使える物は使ってやろう精神です




befor after




錆びたチェーンの復活劇場 手触りもパシパシ感がなくなり
なんとか使えそうです

自転車を預かった時に気が付いていたのですが
ピストレーサーですが薄歯が使われています この 3/32 の薄歯用の
チェーンが今は手に入り難いので 復活させてよかったかな?

でも何故薄歯を使っていたんだろう 速度の緩急を付けずに一定の速度で
走る 個人追い抜き競走なんかでは良く薄歯を使っていましたが
この自転車の持ち主は 4000m速度競走が得意だったのにな


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10 コメント

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質問です。 (Frank*)
2009-12-14 21:58:51
Kinoさんはガソリンをしばしば使われますが、
使用後のガソリンはどのように処理されるのですか?
洗浄用に保管し、何度も使用されるのでしょうか?
返信する
Unknown (kaste)
2009-12-14 22:10:53
こりゃ~凄い!
さすがkinoさんですねw お疲れ様です。

しかしサンポールの後のチェーンが白く見えるのは何故なんだろう・・・
私も「自転車用具」としてサンポールを手に入れて実際にやってみなければっ!(笑
返信する
Frank*さん (Kino)
2009-12-15 06:22:50
おはようございます
ガソリンの処理は・・ この容器、パレットのまま放置しておくと
案外早くガソリンが蒸発し底に汚れがグリス状に残るので
それをウエスで拭いて捨てています 特に廃油用の容器は用意していません 案外手間要らずですよ
返信する
kasteさん (Kino)
2009-12-15 06:29:03
以外に綺麗になりましたね
ただローラーの中がどんな具合なんでしょう
プレート外部もかなりブラシで擦らないと錆は落ちないですから
ローラー内部は完全に綺麗になっていないでしょうね

オイルを多目に差しておいて走行後 汚れが出てきたら
再度汚れ落としが必要だと思います

確かにサンポールでの処理後 チェーンは真っ白で ガソリンで洗ってから
やや黄色くなりました 何故なんでしょうね
返信する
Unknown (J・港町)
2009-12-15 23:31:24
貧乏競技部は貸与車の1/8チェンばかりでした。
スクラッチではそのまま、追い抜きではハンドルとステムをロード用に交換して一台で何通りにも化けました。その後薄歯の追い抜き専用を購入したのですが、なんと後輩がそれでスクラッチに出場しました・・・別にチェンは切れなくどこも不具合はなかったんですけれど・・・。
返信する
J・港町さん (Kino)
2009-12-16 06:30:08
おはようございます ご無沙汰です
スクラッチ 懐かしい響きです、今はスプリントと名称が変更され
J・港町さんがご存知の頃から予選の方法が変わっていますね

チェーンの1/8と3/32の切断強度はそれ程変らない様ですね
考えたらピンの太さが変る訳では無いので、そうなんでしょう
むしろ前ギアの薄歯の方が歪みが大きくなりそうですから こちらの方が影響が大きそうですよね

薄歯のメリットって投影面積が少ないので 風の抵抗が少なくなるのかな?
返信する
危険物取扱者ですが… (R1@八王子)
2009-12-16 07:39:58
チェーンもサンポール浸けしましたか…


ガソリンの扱いにはくれぐれも気を付けて下さい。(特に放置する場合)

ご存じかと思いますが
ガソリン(第4類第1石油類)は-20℃でも引火しますから火気は厳禁です。

静電気でも引火の可能性もあります。

保管には必ず金属製容器を使って下さい。
ポリ容器ですと気化したガソリン蒸気で膨れます。静電気が発生する事もあります。
返信する
R1@八王子さん (Kino)
2009-12-16 20:01:01
こんばんは ご無沙汰です

ガソリンの保管はしっかりした携行缶で保管しています
パレットに入れた使い置きの物は 誰も手の届かない 高い所

でもガソリンで部品を洗浄する時は 仰る様に何時火が付くか分からないですから
作業をしながら逃げる事を考えています

これからの季節、静電気が恐いですね
気を付けます 有難うございます
返信する
驚きです (Tomity)
2009-12-19 08:18:17
こんなにきれいになるとは知りませんでした
貴重なレポートをありがとうございました
返信する
Tomityさん (Kino)
2009-12-19 09:28:24
おはようございます 何時も有難うございます
このブログに初めてコメントを頂戴しました

今回始めてチェーンにサンポールを使ってみました
今迄は表面だけが綺麗になっても 目に見えないローラーリンク内など
チェーンにとって大切な部分は元に戻らないだろうと思っていたのですが

今回の様なもう競技には使わない自転車なら こんな方法も良いかな? で試しに施工したら
思いの他、良い状態になりました

Tomityさんが マイクロロンと共同開発された
Tomity Racing Oil 大変優れたオイルで重宝しています
返信する

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