中村小山三著 演劇出版社刊
17代・18代中村勘三郎、現勘九郎、七之助の中村三代に仕える女形、小山三のひとり語りの自伝。御歳九十三歳。脇役とは言え、歌舞伎界の生き字引。
歌舞伎ファンならば誰でも知っている人なので、これ以上の紹介は野暮というものだろう。とにかく面白い。それも歌舞伎を正面で観ていては分からない話が、次から次へと展開されている。これを読んだあとでは歌舞伎の観かたが変わる。
しかし、なにしろ四歳で入門した人、つまり90年の歌舞伎を舞台から見た人の話は、ちょっと聞かれない。凄い人、としか言いようがない。ぜひ、ご一読を!
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