冨田庄司著 青弓社刊
ホテルを博物誌的視点から見ると、こんな本が出来る、という見本のような本。
勿論、一つひとつのエピソードは、政治史、経済史、美術史、建築史、自伝・人物伝、あるいは映画、小説で読んだ人には一度は目にしたもので、取り立ててトピックスがあるわけでもない。これらをホテルという視点からまとめたところが、ユニークなのだ。
そして、その視点から読むと、日本のホテルの歴史は多寡だか百年、西欧は200年を優に越す。にも拘らず、今の日本のホテル事情は特異だと言える。
読む人の視点で、どうにでも読める、という意味で面白い本。
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