日本の男色史 -なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか-

2014-12-11 08:57:01 | 日記

ゲイリー・P・リューブ著  作品社刊

世界初の日本男色論、というのが本書の特長だそうである。確かに日本の男色史を古代ギリシャの同性愛から説き起こしたのは初めて読む。それが初めてだということは、日本においては男色がそれほど不思議なことではない、常識だと理解されていたということで、文化と言われればそうかなと思うしかない。
しかし、少し詳しい人ならば徳川時代になると、男色はさらに発展?して両性愛に至る。つまり男女+男娼という組み合わせがよく見られるようになる(浮世絵で見た人も多いと思う)。これは古代ギリシャでは見られなかったことで、セックスに制約がなくなったとも言えるし、徳川時代の人々は大らかになっていたとも言える。
詳しくは本書に譲るが、通読するとこれは日本の文化史だとも読める。誰にでも勧められる本ではないが、一読の価値はある。ただ、少々紋切り型と思うのだが…。外国の人から見るとこう思えるのかな?


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