なぜ直感のほうが上手くいくのか -「無意識の知性」が決めているー

2012-06-12 15:35:21 | 日記

ゲルト・ギーゲレンツァー著  インターシフト刊 合同出版発売

直感を信じなかったばかりに悔しい思いをしたことが、なかっただろうか。博打にせよ、家や車を買うにせよ、「直感を信じれば良かった!」という経験は多い筈だ。
本書のポイントは、直感は単なるヤマ感ではなくて、人類が進化してきた過程で獲得した「無意識の知性」だと断言していることだ。つまり、意識しないで発揮している知能なのだと。それを実証するために、脳の何処で反応しているかを、詳しく説明している。
しかも、後半ではそうした「無意識の知性」の活かし方・鍛え方を伝授してくれている。直感は単なるヤマ感などではなく、人類が進化してきた過程で培われた知能なのだ。「ヤマ感」で後悔した人。それは自分に蓄積されていた知性を侮ったためなのだ。
ただし、直感が必ずしも上手くいくわけではない。「直感の価値は経験則を使用する状況によって変わる」からである。無知は専門家の知識に勝る。情報は少ないほうが上手くいく」ということ。
ただし、直感だけを頼りにしていれば良いということではない。人類が進化の過程で様々な経験と犠牲を払って得たものなのだ。今も我々は学習し続けなければならないのだ。その成果が子孫に「直感=無意識の知性」として伝わるのだ。
結論は、怠けるな! 学習せよ! しかし、直感が閃いた時はそれを信ぜよ! ということなのかも知れない。

 

 


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