辞書から消えたことわざ

2015-04-16 15:54:30 | 日記

時田昌瑞著  角川SSC新書

ことわざとは、旬のものである。つまり、なま物。賞味期限がある。なにしろ、ネタになっていたものがなくなってしまえば、通じなくなってしまう。著者がこれを敢えて(多分…)書いた意図は十分判るけれど…。
ここに掲載されていることわざの五割くらい知っているし、耳にしたり、使っていた。いや、六割五分くらいか。たとえば、「親馬鹿ちゃんりん蕎麦屋の風鈴」ということわざだが、蕎麦屋の風鈴の由来ははっきりは知らなかったが、上の句は日常用語だった。ここには載っていなかったが、「あそこのかかあは、長屋の金棒引き」ということわざがある。要するに噂好きなおしゃべりな女房ののことをいうのだが、金棒引きが分からないとなんのことかさっぱり分からない。
ことわざとは、そういうものである。それにしても、最近のことわざって聞かなくなった。さしずめ、今ならば「聞くは一時の恥、スマホ持たぬは一生の恥」なんてことわざが出来てもいいような気もするが、これじゃ、洒落にならないしねぇ。


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