聞き書  緒方貞子回想録

2015-11-02 09:04:19 | 日記

野林 健・納家政嗣 編   岩波書店刊

「机上の空論」という俚諺がある。本書を読了して最初に浮かんだ。とくに、現政府の「安全保障関連法案」の議論を考えると、どうしてもそう思える。勿論、現政府にも言い分はあるに違いないが……。ホルムズ海峡ひとつとっても、現実に足がついていない気がする。これ以上は書かない。書くには、私は浅学だし、経験も無い。
しかし、素晴らしい方だ。政治家の家系に育ったから、というのは浅薄な推量で、そのような政治家ならば今うようよ居るが、彼女に匹敵する人は見当たらない。資質も教養もまるで違う。
「人間の安全保障」「恐怖からの自由」「欠乏からの自由」どれも現実を、自分の目で直視した経験から出た信念だ。
どうも、我ながら舌足らずの感想で恥ずかしい。ぜひぜひ読んで欲しい。今年、一番感銘を受けた書籍だ。


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