冥王星を殺したのは私です

2012-06-22 08:20:49 | 日記

マイク・ブラウン著  飛鳥新社刊

冥王星が太陽の惑星から外されて早や6年。著者は冥王星の外を廻る第10惑星を見つけたにも拘らず(これだけでも凄いことなのだ! なにしろ今現在生存している人間で新たな惑星を見つけたのは、彼と共同研究者ふたりだけなのだ)、なんと冥王星と自分が見つけた第10惑星は「惑星ではない」と否定した張本人なのだ。なぜ惑星ではないのか(日本ではこのふたつの惑星は「準惑星」と呼ぶのが一般的だが、本書では「矮惑星」という訳語が使われている)、その訳は本書を読めば分かる。本書のタイトルは『冥王星を殺したのは私です』だが、訳者はあとがきで『冥王星と刺しちがえた男』が相応しいと言っているが、私も同感。
専門知識は必要ない。著者は本書が初めての著作だというが、優れた学者は説明も上手だという見本みたいな本。内容についてはこれ以上書かない。というか、書くと買った人に怒られそう。
本書から得た豆知識をひとつ。
日本では太陽系惑星は「水金地火木土天海冥」と憶えている人が殆どだろう。では、アメリカでは? 「My Very Excellent Mother Just Served Us Nine Pizzas(私のとても素晴らしいお母さんがたった今私たちにピザを9枚出してくれた)」というそうである。因みに水星(Mrcury)、金星(Venus)、地球(Earth)、火星(Mars)、木星(jJupiter)、土星(Saturn)、天王星(Uranus)、海王星(Neptune)、冥王星(Pluto)です。
ところが、著者の生まれたアラバマ州では「Martha Visits Every Monday And Just Stays Until Noon Period(マーサは毎週月曜日に訪問し、そしてただ正午になるまで滞在する。おしまい)」。面白いでしょう?