ジグザグ山歩き

山歩き、散歩、映画など日々、見たこと、聴いたこと、感じたことなどつれづれに。

ヒマラヤ 運命の山

2011-08-24 17:19:46 | 映画
 実話に基づく山岳ドラマ。1970年6月にメスナー兄弟は、「裸の山」と呼ばれるヒマラヤ山脈のナンガ・パルバート(標高8,125m)のルパール壁初登頂を目指すカール・マリア・ヘルリヒコッファー博士の遠征隊に参加する。兄弟は登頂を果たしたが、弟ギュンターは下山途中に遭難死。兄のラインホルトは生還する。また、この山はドイツでは「運命の山」として知られ、多くの登山家が挑戦し、命を落としている。ヘルリヒコッファーの異父兄も実はここで命を落としている。そのためヘルリヒコッファーも遠征隊を組み、この山の登頂に躍起になっていた。しかし、計画を重んじるヘルリヒコッファーと征服欲旺盛なラインホルトとは衝突する。遠征隊では、もう一班が兄弟の後に登攀に成功している。これが初登攀として発表される。下山途中の兄弟に起こった悲劇が、ドイツの国中を騒がすスキャンダルへと発展していく。ナンガ・パルバット初登頂者をめぐる裁判のためこれまで語られていなかった事実を、メスナー本人の協力により映画化したともいえる。2005年にラインホルトの証言を裏付けるようにギュンターの遺骨が西方の氷壁で発見された。
 この1970年を境に、メスナーは、登山スタイルを変えて、無酸素で、装備も出来るだけ軽くし、単独にこだわっていった。17年の歳月をかけて1986年に、8000m峰14座完全登頂で人類史上初となる偉業を成し遂げている。そういう意味で、登山史に名を残す登山家の原点になったとも思える「運命の山」の映画なのである。山の大自然の風景もあわせて見応えがあった。

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2 コメント

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Unknown ( カモシカ)
2011-08-25 00:08:30
いい映画を楽しまれましたね。
>メスナーは、登山スタイルを変えて、無酸素で、装備も出来るだけ軽くし、単独にこだわっていった
登山を始めてから知った登山家メスナーです。

余談ですが、登山用具メーカー「メスナー」:いい商品を出していたのにアイダー同様に無くなってしまいました。
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カモシカさん (つばさ)
2011-08-25 10:05:52
山岳映画で、山好きとしては、いい映画の気がします。

>登山を始めてから知った登山家メスナーです。
私も少し前に知った登山家で、興味を持っていました。
登山用具の「メスナー」は、時々ザックとか目にした様な気がしましたが、無くなってしまったのですね。
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