声帯リハビリ頑張っています

その後、私は定期的に声帯のリハビリの為、ボイストレーニングに励んでいます。

ゆうやの前で「あ～あ～あ～。」と声を出して練習をすると、とても嫌がられてしまいました。
毎日トレーニングをしなければならないのに、困ったものです。
最初は母音の練習からしなければなりません。

そこで、私はにこにこ笑顔でゆうやに向かって練習することにしました。
もちろん、「あ～あ～あ～。」と言えばゆうやの機嫌が悪くなるので、ちょっとひとひねりしました。
「ゆうやあ～、ゆうやあ～、ゆうやあ～。」

日本語は全て母音が基本になっているので、とても有難いと思いました。
ゆうやの名前を言えば、自然と「あ～。」の練習になります。

ゆうやはそれまで私のボイストレーニングに顔をしかめていたのですが、名前を呼ばれて急に顔が晴れやかになりました。
「は～い。は～い。なあに？」
ゆうやは、嬉しそうに返事をしました。

ひとひねりが功を奏しました。
夏休みの間、私はゆうやの名前を呼ぶことで、声帯リハビリをすることができました。

次の段階では、唇に振動を感じながらのハミングです。
そして更に、ドナルドダックの口をしながら「プ～」と唇を上下震わせる練習です。
振動時間を長く保つのが難しく、病院では何度も練習をしました。

リハビリの後半には、全身汗びっしょりでした。
お腹の力を使いながら、発声練習をするためです。

家に帰って、早速練習をしてみました。

やはり、またもや、ゆうやの抵抗にあいました。
「やめてください。」

残念です。
ゆうやの前では練習できません。

私は、毎日ゆうやが学校へ行っている間にトレーニングすることにしました。
新学期が始まってようやく、思う存分トレーニングすることができます。

次回の診察までに、課題をクリアできるよう、こっそり１人でリハビリに励む毎日です。


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