ゆうやプロジェクト

瞳をキラキラさせながら、ゆうやは今日も足こぎ車椅子COGYに乗って頑張っています。体が不自由だけれど、なんのその~。

大晦日に

2010-12-31 00:56:17 | ゆうやプロジェクトについて
早いもので今日は、大晦日です。
今年を振り返ると、この一年は激動の年となりました。

1月ごろ、ゆうやの体が以前にもまして動かなくなってきました。
2月には妹の癌摘出手術に付き添いました。
3月に私の癌が見つかり、手術を受けました。
   ゆうやも別の病院にリハビリ入院をしました。
4月から新たなケアステーションにお世話になることになりました。
夏休みには、進路のための施設見学をしました。
10月に「ゆうやプロジェクト」始動です。
11月に癌治療のため、入院しました。

今年は、頂いている体や命について見つめ直す機会が多くなり、「今」を大事にする気持ちが増しました。

こうして今年「ゆうやプロジェクト」を始動することができ、ブログを通じて多くの方々とご縁を頂いたことは、非常に有難く、心より感謝しています。
ご縁を頂いた方々と「今」を共に生きることができて幸せです。
そして、「ゆうやプロジェクト」に関わってくださる方々とプロジェクトを推進できることは、生きる力にもなります。

癌にならなければ、「ゆうやプロジェクト」は誕生していなかったかもしれません。
「今 生きている」ことの有難さや、それがどれほど貴重なことであるかを実感したからこそ、「ゆうやプロジェクト」は生まれたのだと思います。

多くの方々に支えて頂いたおかげで、プロジェクトは順調に進んでいます。
まだまだ始動したばかりですが、これほど進めたことは奇跡と思わざるを得ないほどです。

これから、課題も沢山あり、一つずつ乗り越えていかなければなりません。
けれど、それは非常に楽しみです。

そして、ゆうや や ゆうやのような障がいを持った人達が、心身共に豊かに過ごせるようこれからも取り組んでいこうと思います。

来年も「ゆうやプロジェクト」の推進にコツコツと頑張ろうと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

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足漕ぎ車椅子の成果

2010-12-30 02:10:37 | 足漕ぎ車椅子COGY(コギー)関連
ゆうやは障害児として生まれましたが、身体障害の等級は、どの程度になるか成長してみないとはっきりわからないと言われました。
そのため、当初は身体障害者手帳に「2級 体幹機能障害」と書かれました。
後に重度心身障害者に認定され、1級になりました。

表記のとおり、体幹機能に障害があるため、椅子には背もたれ、肘掛け、落下防止ベルトなどが必要になります。
家で使用している座位保持椅子は、ゆうやの体に合わせて作製しています。

その座位保持椅子に座って食事をするのですが、テーブルに置いた食器にほぼ顔を突っ込むような姿勢で食べることが多いです。
「もっと姿勢を正して。」
「背筋を伸ばして。」
何度もゆうやに声をかけますが、そう簡単にできることではありません。
体幹がぐらぐらするので、背筋を伸ばせないのです。

それでもゆうやは、できる限り自分で食事をするようにしています。
食べやすい形状の食器やスプーンを使用し、こぼしたり、顔にご飯粒を沢山つけたりしながら、取り組んでいます。

昨日、朝食の際、いつものように玄米ご飯をゆうやのお茶碗に入れてテーブルに置きました。
いつもお茶碗は、ゆうやの体から20cm以上離して置くのですが、昨日も同じように置きました。
すると、ゆうやはスプーンでお茶碗を突き始めました。

どうしたいのか、しばらく様子を見ていると、お茶碗を自分の体のすぐ前にくるように調整していました。
私は、そんなにすぐ前に置いたら食べる事ができないのではないかと思いました。

ところが、ゆうやは首は前に倒していましたが、背中をシャンと伸ばして食べ始めました。
こんなことは今までありませんでした。

なぜ急にこんなことができるようになったのでしょうか?
私は考えてみました。

私の答えは、「足漕ぎ *車椅子」でした。
足漕ぎ *車椅子に毎日乗るようになって、ゆうやの脚のみならず、体幹も鍛えられたのだと思います。
足漕ぎ *車椅子の成果は予想を超えていました。

これからも毎日、足漕ぎ *車椅子に乗って頑張ろうと思います。

今日、足漕ぎ *車椅子がメディアで紹介されるそうです。 

  朝日ニュースター年末スペシャル
  山口教授の"ホントの経済”

    東北大学名誉教授  半田 康延
    株式会社TESS代表  鈴木 堅之 

      お二人が足漕ぎ *車椅子Profhandと共に出演されるそうです。

  放送日時:2010年12月30日(木)17時~20時(再放送もあります)


  視聴方法(朝日ニュースター):スカパー,スカパーe2,ケーブルテレビ,
       その他メディア(インターネットを通してご覧いただけます。)

  皆様も是非、ご覧頂ければ幸いです。

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聴覚過敏 対策

2010-12-29 01:07:49 | 介護関連・介護グッズ

ゆうやは、とても耳がいいので音がよく聞こえているようです。

地下鉄に乗ろうと駅に向かっていたときなど、「もうすぐ電車が来るよ。」と教えてくれます。
私には、電車が近づいている音など全く聞こえないのですが、そんな時はとにかく急いで走ります。
そうすると無事間に合うのです。

あるいは、音で物を判断することも頻繁にあります。
駅でコンコース階にいる時、ホーム階に止まっている電車の種類が音でわかるそうです。
ゆうやの体重制限を医師から指導されている為、私は台所でこっそりお菓子を食べているのですが、すぐに見つかってしまいます。
ほんの小さな音も聞き逃しません。

私が聞こえないような小さな音が聞こえ、その音に反応するということは、「大きな音は、非常によく響く」ということになります。

小学校へ登校し始めたころは、友達の騒ぐ声に驚いて教室に居られなくなりました。
そのうちだんだん慣れてきたのですが、一日に何度か静かな特別支援学級で落ち着く時間が必要でした。

テレビ番組も、子供向けのアニメなどは、一切見ませんでした。
登場人物が大声で叫んだり、大きな効果音が流れるからです。

中学校の時は、尖ったチャイムの音が鳴る度に、車椅子から落ちそうになるほど姿勢を崩して驚いていました。
驚きすぎて息が止まってしまい「苦しい」と言って、学校へ行くのを嫌がりました。
あまりに姿勢が崩れて危険でもあるので、特別支援学級の先生がゆうやの教室のチャイム音を消してくださいました。
その後、安心して中学校へ通うことができました。

現在通っている特別支援学校のチャイムは小さな音なので、生徒に衝撃を与えないようになっています。

音に対して過剰に反応するのは、聴覚過敏という一つの障害として捉えられています。
ゆうやは、犬などの吠える声には、今でも飛び上がって驚きます。
電信柱の陰に隠れたゴミ袋にも、犬と間違えて驚いていることがあります。

そんな時、特別支援学校の先生に「イヤーマフ」を薦めて頂きました。
ゆうやのような聴覚過敏にも適用できるそうです。

普段は使用していないのですが、突発的な音が発生する可能性がある場面では、使用するようになりました。
やはりイヤーマフを使用すると、以前は驚いてばかりいた場面でも、落ち着いて過ごせるようになりました。

実は、イヤーマフをしていても音を完全に遮断している訳ではないのです。
イヤーマフを装着しているゆうやに、小声で「聞こえる?」と話しかけると「聞こえるよ~。」と返事が返ってきます。
装着する事による安心感が効果しているように思います。
ゆうやは、実際に音を遮断したい時には、イヤフォンで音楽を聞き、更にイヤーマフを装着するようにしています。

「僕、大丈夫だよ。イヤーマフがあるからね。」
イヤーマフの御蔭で活動範囲が広がりました。


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ゆうやが泣き虫な理由

2010-12-28 01:20:35 | 日記
ゆうやの誕生から退院するまでを3回に分けて書きましたが、保育器での入院生活は想像以上に後々まで影響しました。

赤ちゃんの頃は、何か要求の度に泣くのは、どの子も皆同じだと思います。
しかしながら、ゆうやはとてもよく抱っこを要求して泣きました。
これは、看護士さんがおっしゃっていた「抱き癖」がついているのだろうと思っていました。

ゆうやが3歳ぐらいに成長した頃のこと、家族で車に乗って出かけました。
ゆうやパパとゆうやママが車から降りました。
ほんの少しの間、30秒も経過していないと思いますが、振り返るとゆうやが泣いています。
慌ててドアを開けて「どうしたの?」と尋ねると「誰もいないと思った。」と言って大泣きするのです。

小学校へ通うようになった頃です。
私の叔父が、ゆうやを車で遊びに連れて行ってくださいました。
駐車場へ着いて叔父が車から降りてやはり、何秒もたたないうちに、ゆうやは泣き出したそうです。
「話には聞いていたけれど、こんなに早く泣き出すとは思わなかった。」と叔父は驚いていました。

そのようなことを何度も繰り返すので、ゆうやに尋ねてみました。
「どうしてゆうやは、車の中ですぐに泣くの?」
何やらいろいろ話をしてくれるのですが、もうひとつ、よくわかりませんでした。

ゆうやパパが出張でいないとき、ゆうやの入浴が終わり、今度は私が入浴しようとしたときです。
ゆうやの目の前から姿を消すとすぐに「お母さん、お母さん。」と呼ぶ声がしました。
「は~い。」
「どこにも行かない?」
「どこにも行かないよ。お母さんはここにいるよ。」

この会話を10秒毎に繰り返しました。
これでは入浴できそうにありません。
そこで、ゆうやをお風呂のドアの前に連れてきて、ドアを少し開け、話をしながら入浴することにしました。
冬場は少々寒い入浴となりました。

2月ともなればあまりにも寒いので、ゆうやが寝てから入浴しようと試しましたが駄目でした。
眠っていても、私がそばからいなくなったことを察知して泣き出すのです。

そしてある日、とうとうそんなに泣く理由がわかりました。
「赤ちゃんの時、1人病院で入院していて寂しかったー。」
「何か箱のようなところに入っていてさみしかったー。」
「僕を1人にしないでー。」

保育器でひとりぼっちで頑張っていたゆうやは、さみしくてさみしくてたまらなかったそうです。
車の中でいると、箱の中にいるようで余計にさみしかったようです。

ゆうやは小さな小さな赤ちゃんだったのに、一人で頑張っていたのだと改めて思いました。
と同時に、そんな頃の記憶が残っているゆうやに驚きました。

大きくなった今でも、ひとりぼっちになると幼い頃のようにやっぱり泣いてしまうゆうやでしたー。


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ゆうやの生い立ち 赤ちゃん編 3

2010-12-27 01:28:08 | ゆうやの生い立ち

引き続き、「ゆうやの生い立ち 赤ちゃん編 2」の続きです。

約二ヶ月程の間、ゆうやは保育器の中で過ごしました。
1日40分の面会の間に、保育器の中に手を入れて おむつを替えるのが楽しみでした。

心臓の手術と目の手術はいずれも直前に回避できました。(http://blog.goo.ne.jp/yuyaproject/d/20101115
だんだん母乳の摂取量が増えてすくすく成長し、2ヶ月後にいよいよ保育器から出ることができるようになりました。

面会に行き、初めてゆうやを抱っこしました。
もう管にはつながれていません。
なんて温かなしっとりした感触なんでしょうか。
温かいというより、熱いと言った方がいいかもしれません。
私の腕の中でいるゆうやは、命の炎をぐんぐん燃やしているように思いました。

面会の間、沐浴の練習をしたり、授乳をしたり体重を計測したり、親子の触れ合う時間を過ごしました。
それにしても、40分などあっという間です。
後ろ髪をひかれる思いで、新生児集中治療室を後にしました。

早く 抱き締めたいと願っていましたが、その願いが叶うと、今度はもっと 会いたい、早く一緒に 暮らしたいと思うようになりました。
ゆうやも寂しく思っていたのか、ずっと泣いていたそうです。
保育器から出てからは、看護士さんが交代で、ゆうやを抱き続けてくださったと伺いました。

そして、医師から衝撃のCT検査結果を聞く事になるのですが、その後3kgまで体重が増えたゆうやは、年末に退院することになりました。
「寒いけれど、がんばって外出して訓練してください。」
医師の悲しそうな顔を今でも覚えています。

看護士さんは、「ごめんね、お母さん。ゆうやくんは抱き癖がついていますよ~。」と笑って見送ってくださいました。
皆さんに可愛がって頂いたゆうやは、幸せです。

こうして約3ヶ月の入院生活を終え、ゆうやは無事退院することができました。
風の強い寒い年末のことでしたー。
(写真は大阪市内 昨夜のイルミネーション)


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