麦茶が飲めたよ

ゆうやは、毎日５００mlのペットボトルを学校へ持って行っています。
種類は決まっています。

「他の種類のお茶を試してみたら？」と勧めるのですが、全く受け付けようとしません。

例えば冬などは煎茶も美味しく感じる季節ですが、ゆうやは渋みが苦手なのか、あまり飲もうとしません。
暑い夏は、麦茶が定番と思いきや、麦茶も苦手なようです。

いったいゆうやは何を飲んでいるのかというと「爽健美茶」を飲んでいるのです。
この商品もシーズン毎に微妙にブレンドが変わりますが、それぐらいの変化には対応できるようです。

外食をすると夏場は麦茶が出される事が多いのですが、ゆうやは麦茶が飲めないので、必ずペットボトルを持参します。
ゆうやの中にお茶に対してのこだわりがあるようです。

昨日、私は慌てていて、ゆうやのお茶を入れているカバンをスクールバスに持って行くのを忘れてしまいました。
仕方なく、自動販売機で麦茶を買いました。
果たしてゆうやは、麦茶を飲めるのでしょうか。

帰宅したときに見てみると、麦茶は半分に減っていました。
暑さの為か、飲めたようです。

また、昨日ゆうやは、ヘルパーさんに外食に連れて行って頂きました。
お店に入った時点で、持参していたペットボトル２本が空になっていたようで、ゆうやはお店で出されたお茶を飲んだそうです。

これにはとても驚きました。

決まったお茶しか飲めなかったこだわりが、少しずつ溶けてきているようです。

ゆうやももうすぐ１８歳です。
いろんなものを受け入れて幅を広げてほしいと思いました。

１７歳の夏にして、ようやく麦茶が飲めるようになったゆうやです。



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暑い時期の足漕ぎ車椅子

最近、急に夏がやって来たような暑さが続いています。

ゆうやが学校から帰って来た時は、まだまだ暑さが残っています。
スクールバスから降りたゆうやは、汗びっしょりです。

「足漕ぎ車椅子はどうしますか？」
「今、乗りたいです！」

ゆうやはいつもやる気満々なのですが、最近の暑さを考えると日中乗ることは避けた方がいいかもしれないと思いました。

そこで、ゆうやが電車に乗って楽しいひとときを過ごして帰宅する時に、足漕ぎ車椅子に乗ることにしました。
ヘルパーさんにお願いして、もうすぐ最寄りの駅に着きますよ～とメールを頂くようお願いしました。

♪♪～♪♪～♪～
「あと、１５分で駅に着きます。」

ヘルパーさんからメールが届くと、私は足漕ぎ車椅子に乗って駅近くまで行きます。
仕事帰りのサラリーマンやOLとすれ違うのですが、皆、興味深げに見ています。

その人達がよそ見しすぎて、自転車を木にぶつけないか心配するときもあります。

「さて、ゆうやはまだかな？」
私は足漕ぎ車椅子に乗ったまま、ゆうやを待ちます。

この時間帯に足漕ぎ車椅子に乗り始めたばかりなので、おもしろいほど、皆、眺めて行きます。

あ、ゆうやの姿が見えました！
ヘルパーさんにゆうやを足漕ぎ車椅子に移乗させて頂いてから、足漕ぎ車椅子開始です。

時々、遠回りしてコンビニに寄ることがあります。
少しでも長く足漕ぎ車椅子に乗るためです。
そしてアイスクリームを１つ、買います。

これから夏に向けて足漕ぎ車椅子に乗るために、工夫していこうと思います。


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株式会社浪速のミニ商人（あきんど）さんの担架「ベルカ」

先日、「ゆうやプロジェクト」宛にハガキを頂きました。
株式会社浪速のミニ商人（あきんど）さんからです。

（株）浪速のミニ商人さんでは、ワンタッチ式ベルト担架を取り扱っておられるそうです。
「創房のむら」さんの「ベルカ」という担架を私もバリアフリー展で見ました。
（バリアフリー展に行ってきました　その３　「災害時に活躍するもの」http://blog.goo.ne.jp/yuyaproject/d/20110419）
その「ベルカ」を取り扱っておられるとのことです。

障害者や高齢者など足の不自由な人を１人もしくは２人で担ぐ事が出来るそうです。
私は日頃の介護のみならず、災害時に活躍するのではないかと思い、注目しました。

ゆうやは入浴の際など、介助歩行をして頂いていますので、担架を使用する機会がありません。

そこで、ゆうやが通う特別支援学校へ「ベルカ」の紹介をしました。

ゆうやの通う特別支援学校は、真っ先に津波の被害に遭うところにあります。
先生方は、普段から生徒の安全確保の為にいろいろと思案されています。

先生方もその時には覚悟をされておられると伺いましたが、私としてはなんとしても全員無事避難して欲しいと願っています。
災害時にはエレベーターが使用できないので、避難には階段を使用しなければなりません。

生徒を背負って階段を昇ると伺いましたが、背負えないような生徒の場合に担架が活躍するのではないかと思いました。

今後、障害者や高齢者など弱者が無事避難できるように、今後更に多種多様なものが開発され、各学校や施設に提案されることを願います。

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泣いちゃったよ

日曜日の朝、ゆうやは久しぶりに早く起きました。
パソコンを長時間したかったようです。

朝食を済ませてから、いつものようににぎにぎボール（リハビリグッズ　３ 　にぎにぎボール　2010-10-29 ）を握っていました。

ゆうやパパと私は、３人分の食材が家になかったので日曜のランチについて話をしていました。
「今日は外でランチをしよう。」
「どのお店がいいかな？」
「中学校の近くのお店はどう？」

すると、ゆうやがぶすっとしてこう言いました。
「ぼくは、家でご飯を食べたいからね！」
「わかっているよ。ゆうやはご飯を食べたいんだね。」

ゆうやパパと私は、再びどこのお店がいいか相談をしました。

「え～ん。」
「ん？」

ゆうやは私のすぐ横にいたのですが、私にもたれて、ゆうやが泣いているではありませんか。
ぽろぽろ涙を流しています。

「どうしたの？」
「え～ん。え～ん。」

よく話を聞くと、私がゆうやパパと話をしていたら寂しくなったのだそうです。

結局、その後３人でお店にランチを食べに行くことになりました。
ゆうやは落ち着くと恥ずかしくなったのか、ちょっと照れながら「ごめんなさい。」と何度も言いました。

「今日、ぼく、泣いたんです。焼きもちを焼いたんです。」
ゆうやは、夜にヘルパーさんに打ち明けていました。

ベッドに入ってからも「お母さん、ごめんなさい。」と言いながら眠っていきました。
大人にならなきゃ～と、ゆうやは心の中で葛藤しているようでした。

少しずつですが、成長しようとしているゆうやです。

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ゆうや、ニュースキャスターになる！？

　　

先日、ヘルパーさんがNHKホールにゆうやを連れて行ってくださいました。
そこではとても楽しいことが待っていました。

ゆうやは、幼い頃からアニメよりもニュース番組ばかり見ていました。
ニュースキャスターに絶大なる憧れを持っているのです。

NHKホールでは、ゆうやはニュースキャスターに扮するコーナーがあります。
本物のスタジオのようなセットがあり、マイクも原稿も用意されています。
１分間という決められた時間内に、ニュースキャスターになり切って原稿を読みます。
そしてその様子を録画してくださり、それをDVDに収めてくださるのです。

費用はなんと３００円です！

ゆうやは２回挑戦し、２回分の様子をDVDに収めて頂きました。
さらに、大阪城などの風景がバックに流れ、ゆうやの体だけ切り抜いて合成されたシーンも入れてくださっていました。
映像合成の場合、ブルーの部分を透明にすることができます。
係の方とヘルパーさんとで、ブルーの布をゆうやの体に被せてくださいました。
布が被さったところは透明になり、バックの景色が映っています。

本物のニュースのように音楽が流れ、オープニングもしっかりあります。

「こんにちは。ニュースキャスターのゆうやです♪」

挨拶はニュースキャスター並みだったのですが、その後は用意された原稿を読まずに、思い浮かんだことを順番に話していました。
ほんのつかの間ですが、ニュースキャスターになることができて、ゆうやはとても嬉しそうでした。

DVDには「なりきりスタジオ」と書かれていてマイクのイラストが印刷されています。
「なりきりスタジオ」は、本当に楽しいコーナーだと思いました。

ゆうやはとても気に入ったようです。
また、近いうちにニュースキャスターに挑戦するのではないでしょうか。
「今度は、あらかじめ言うことを練習しておこうね。」と話しています。

さあ、次回のゆうやニュースキャスターの出番はいつでしょうか。


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