ゆうやの介護は根気がいるね

ゆうやは、何をするのも時間がかかります。

「トイレに行きたい。」とゆうやから意思表示があっても、なかなかうまく排尿できないことが多々あります。
「やっぱり出ないです。」

その５分後。
「もう一度トイレに行きたいです。」

と、何度も繰り返すのが日常となっています。
ゆうやが自分の体にもどかしさを感じているのが、こちらにも伝わってきます。

「よ～し、今度こそ～～～。お母さん、成功しました～♪」
うまくいったときは、ゆうやも嬉しそうです。

電車に乗って遊びに行ったときも、また別の意味で根気がいります。
昨日も、ゆうやはヘルパーさんに外出させて頂いたのですが、ゆうやの好きな電車がなかなか来なかったそうです。
「それで、結局、ゆうやの好きな電車に乗れたの？」
「乗れたよ♪」

ヘルパーさんに話を聞くと、なんと２時間もホームで電車を待ち続けたのだそうです。
これには私も驚きました。
ヘルパーさんもよくゆうやにつき合ってくださったものです。
ゆうやはご機嫌で帰って来ましたが、ヘルパーさんのこういった介護の御蔭なのでした。

ゆうやが中学校の時のことです。
ある日、実習で「さおり織」という織物の体験に行ったことがありました。
そこの方のお話を、後で学校の先生に伺いました。

「この子たちが何かを始めるまで、５年でも待つつもりでいます。」
「５年ですか？！」
このとき、中学校の先生はそんな気長に待つなんて～と驚かれたそうです。
そもそも中学校は３年間で終了してしまうから、尚更です。

ゆうやの介護では、本当に根気が必要です。
ゆうやだけでなく、人を育てるというのはこのように根気がいるものなのかもしれませんね。


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