瞳をキラキラさせながら、ゆうやは今日も足こぎ車椅子COGYに乗って頑張っています。体が不自由だけれど、なんのその～。
３月も末になり、だんだんと暖かくなってきました。
この週末には桜も咲き、公園はピンク色に美しく彩られていました。
まだまだ蕾も沢山あり、桜を楽しめそうです。
さて、ゆうやはほぼ毎日、足こぎ車椅子に乗っていますが、とても楽しそうです。
今朝もニコニコ嬉しそうにペダルを回していました。
「お母さん、今日はいつもより遠くに行ってみたい。」
春になって体が動きやすいのでしょうか。
ゆうやはとてもやる気です。
ペダルを軽快に回して、出発しました。
作業所へ行く前の少しの時間ですが、その中でももっと遠くへもっと遠くへと頑張っていました。
今日は作業所から帰宅してからも足こぎ車椅子に乗る予定です。
いいお天気ですし、夕方はさらに遠くまで出かけることになりそうです。
春の散歩はとても気持ちがいいです。
小鳥のさえずりを聞きながら、美しく咲く花々を眺め、暖かい風に包まれて幸せ気分になります。
ゆうやも車椅子に乗って誰かに押してもらうよりも、自分の力で散歩ができることに喜びを感じています。
足こぎ車椅子に乗ると、自分の足でペダルを回し、自分の意志で方向を決めることができるのです。
ゆうやは、本当に嬉しそうです。
私はゆうやが足こぎ車椅子に乗っている姿を見ると、いつも胸がじ～んと熱くなります。
さあ、今日も頑張りましょう！
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ゆうやは最近、再び東京熱が出ています。
３歳の頃からなぜか乗ったことも実際に見たこともない山手線が好きでした。
小学生になって、あまりに山手線に乗りたいというので何度か乗りに行きました。
山手線に乗る前にパソコンで駅の予習をしていました。
行く頃には、１周全ての駅名を覚えていました。
東京駅に到着し、山手線の発車メロディーを聞いた途端に、今までにないほどテンションが上がっていました。
ゆうやってこんなにテンションが上がるんだ～と、私はとても驚きました。
さて、ここ数年は東京に行く機会がありませんでした。
特別支援学校の修学旅行では東京方面に行く予定でしたが、急遽変更になり、九州へ行くことになったのです。
我が家の中心に置いている時計は、山手線の時計です。
山手線の各駅の発車メロディーが鳴ります。
最近は、You Tubeでも山手線の映像に見入っています。
「お母さん、ボク東京に行きたいよ。」
私は、今すぐは無理だけど５年後なら新大久保駅もバリアフリー化されているだろうと思い、「ゆうやが２５歳になったらね。」と言いました。
ゆうやはとても喜びました。
「ボクが２５歳になったら東京へ行けるよ♪」
ちょっと先の話ですが、ゆうやに１つ目標ができました。
しばらくはYou Tube で楽しむとしましょう。
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昨日、お昼過ぎに１本の電話がありました。
作業所からでした。
職員さんの声がとても低くて暗く、私はドキッとしました。
「今日、お昼休みにトイレで転倒されました。」
え～！？
自分でも心臓の鼓動が早くなるのが分かりました。
「それで、ゆうやは今、どのような状態なのですか？」
「ゆうやさんは外傷もなく通常通り過ごされています。」
その言葉に、私はホッとしました。
昼休み、ゆうやはお弁当を食べ終わり、いつものようにトイレに連れて行って頂きました。
便器から立ち上がろうとしたとき、ネジが緩んでいた為にに便座が動き、ゆうやは驚いて両足を上げてしまったそうです。
突然、ゆうやにぶら下がられる形になり、職員さんはバランスを崩して２人で倒れたとのことでした。
その後、作業所の看護師さんが全身をチェックし、打ち身がないことを確認してくださいました。
私は外傷がなくても、頸椎が心配でしたので、手や指の力が入っているかどうか確認をお願いしました。
最終的に、ゆうやの頸椎も大丈夫であることが分かり、心から安堵しました。
ゆうやは帰りの作業所車から降りて、私の顔を見るなり言いました。
「お母さん、今日、ボク、トイレで転倒したんだ。」
ゆうやは、とても不安気な様子でした。
ゆうやの話では「立ち上がったら職員さんが倒れた」とのことでした。
ゆうやは一瞬何が起こったのか分からなかったそうです。
今後の対策を検討するために、作業所では会議を開かれるとのことです。
何より安全第一でお願いしたいと思います。
今回、転倒してしまいましたが、無事で本当に良かったです。
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ゆうやはカロリーコントロールをしています。
どうもゆうやは太りやすい体質のようで、少し食べ過ぎるとすぐに体重が増えます。
ドクターからは太り過ぎないようにと言われているので、私は食事量に気をつけています。
おやつもなるべくカロリー控えめのものをと思っています。
ゆうやが１日のうちにどれだけ食べたかを把握して、その日のおやつを決めています。
さて、先日、おやつも食べ終わり、今から夕食を食べるという時にゆうやがポツリと言いました。
「今日は作業所でチョコレートを食べたよ。」
他の利用者さんがお土産かなにかでチョコレートを持ってきてくれたそうです。
それを皆でお茶を飲みながら頂いたのだそうです。
「それでゆうやは何個食べたの？」
「いっぱい食べたよ。」
いっぱいって、どれほど食べたのでしょうか。
「ゆうや、いくつ食べたの？」
「もっと食べたよ。」
「もっと」って、どれくらいなのでしょう。
「ねえ、いくつ食べたの？」
「もっと。」
「１個？２個？３個？」
「沢山食べたよ♪」
あ～、何度聞いてもどれだけ食べたか聞き出すことができませんでした。
ゆうやには数の概念がほとんどありませんから、仕方がありません。
夕食後、ゆうやが尋ねました。
「お母さん、何かデザートある？」
私はすかさず「ないよ。」と返事したのでした（笑）。
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ゆうやは時々、寝言を言います。
何か寝言を言っていると気付いた時には、そっと近寄って聞き耳を立てています。
けれど、殆ど、何を言っているか聞き取ることができません。
たいていは「美味しいなあ。」と言って口をムニャムニャ動かしています。
夢の中でも食べているなんて、ゆうやはやっぱり食いしん坊ですね。
さて、先日、ゆうやが早くから寝ましたので、私はパソコンに向かっていました。
静かな部屋に突然、ゆうやの寝言が響きました。
「やばい！逃げよう！」
え？
逃げようって、夢の中で何か良くないことに遭遇したのでしょうか。
その後、ゆうやは「あ～！」と叫び声を上げました。
犬に追いかけられて飛びかかられたのかしら。
私はクスッと１人笑いました。
そしてゆうやの寝ている様子を覗くとー。
なんと、ゆうやは上半身だけですが、寝返りを打っていました。
夢の中のことですが、一生懸命逃げたのですね。
朝起きてから、ゆうやに寝言のことを話しました。
「どんな夢を見ていたか覚えている？」
「覚えていないよ。」
ゆうやはキョトンとした顔をしていました。
それにしても、自分で体の向きを変えることができたとは、凄いなあと思いました。
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