猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

三すくみ。ワンチャンス。

2009年05月23日 00時19分07秒 | ハ~プニング!

 

人生には三度、チャンスが訪れるという。

どんな人の人生にも、ひとしく、
三度のチャンスがあるのだと。

そして、それを、うまくつかめた者だけが、
成功出来るのだという。

チャンスをチャンスと認識し、
うまくつかめた者だけが。

 

ただいまつかんでおりますのは、栗まん。
本日のおやつです♪

 

......だとすると、私は少なくとも、そのひとつを、
今日、逃してしまった。

二度とないであろうその瞬間は。

私の手から.....

するすると、抜け出て
消えてしまったのだ。

 

こちら、土手で一か所だけ群生している、コメツブツメクサ。
いや.....ウマゴヤシ?

 

それは、畑からの帰り道のことだった。

いつも通りなれた土手の、例の花の咲く手前あたり。

舗装されていない、その砂利道の上に、
私は何か、
植物の蔓か、紐のようなものを見つけたのだった。

しかし、そういったものが土手に転がっているのは、
日常茶飯のことではあるし、
狭い道幅いっぱいにそれがあるなら、
自転車の場合、踏みつけて通るしかない。

.....が。

いざ、そこを通過しようかという直前、
私は気づいたのだ。

「これは蔓でも紐でもない。蛇だ!」と。

 

『花の咲く土手』では矢車菊。
こちら、後ろに見えるスタンダードな色ものとはまた違って、
淡いブルーがきれい。

 

そういえば、畑へ行く道すがら、
つい先ほども、考えたばかりだったではないか。

「もうそろそろ蛇が出てくる季節だけど、今年はまだ見てないなぁ」と。

その帰りに、その蛇を見かけるなんて。

これは何かの思し召しではないだろうか。

私はそいつを踏んづける、「すんでのところ」でブレーキをかけ、
急いで自転車を降りると、カメラを構えて、写真を撮ろうとした。

「おお、すげぇ接写のチャンス♪」

 

いろんな色が......

 

.....が、カメラがぐいぐい迫ろうというのに、
その蛇は一向に動きを見せず、
私はシャッターを切ることも忘れて心配になる。

「アンタ、大丈夫?具合悪いの?」

.....と。

ほんの少し、そいつは動き、
私は安心して、カメラを構えなおした。

が。

今度は、すぐ後ろにある脇道から、おばさんがひょいと出てきて。

あろうことか、蛇に気づかず、
そのまま踏んづけそうな勢いで進んでくるではないか。

私は再びカメラを放り出し、おばさんに声をかけ、注意を促す。

「あっ、そこそこ、蛇がいるから!踏まないで~!」

.....おばさんは、ものの見事に反応した。

 

あるんだねぇ♪

 

「えっ?...えっ!? いや!いやあああああ~っ!!!」

.....と。

この声には、さすがにのんびりしていた蛇も驚き、
目がさめたように、するすると、傍らにあった笹藪に身を隠そうとする。

「ああ......」

私は、蛇とおばさんを助けようとして、
大事なチャンスを失ってしまったのだ。

迫力ある、大接写を成功させるチャンスを。

急ぎ足で歩き去るおばさんを見送りながら、
私はためいき混じりに、笹藪をかきわけ、
下半身だけ、そこから露わにしている蛇の写真を、
どうにかこうにか撮らせてもらう。

 

せっかく全身、かっこいいところを撮ってあげようと思ったのにねぇ。
まあ、踏んづけられなくてよかったよ。
ちなみにアンタはアオダイショウ?
色や柄に個体差があるっていうから、やっぱりもっと近くで観察したかった。

 

「人生には、三度のチャンスの前に、
 三すくみがある場合があるなんて、思いもしなかった」と。

.....おばさん、私、そして蛇。

今回のことでは、おばさんと蛇はフツーに得をしたのだろうが。

はて。

私はいったいなんだったのだ!?

.....うう。

せめて蛇よ、達者で暮らせよ。

コメント (9)
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