日々の出来事や思ったこと、趣味やペットのことなどを書き流す自己満足ノートです。
家事の合間に。。。



かれこれ35年前、別山で初めて対面して以来、剱岳はずっと憧れの山でした。
雄山から縦走し喘ぎ喘ぎ別山に登りついたとたん、目の前に威風堂々と聳える剱岳。
正にご対面~という感じです。
ホントに感激でした!
この時は大雨になり登らずに帰ってきました。
その後も近くまで行ってもお天気悪く、登る機会はありませんでした。

そんなこんなでアラ環の今。この岩山に実際のところ登れるのか?
それなのに憧れの山への思いは募るばかり・・・。
よほど個人ガイドを頼んで登ろうかと思いましたが、少しずつ岩場の経験も積み体力も何とかなりそう。
聞けばクサリ場足場はしっかりとしているとのことで、思い切って出掛けました。
ホントは何かあった時に、それ見た事か!と言われないためにも50代のうちに登っておきたかったのですが、諸事情ありようやく登頂の運びとなりました~。

行くについては、今回初めて『フリーきっぷ』というものを知り、お値段もお得だし何より寝台が利用できるというのが嬉しい!
それこそ40年前、初めて一人旅でアルペンルートに行った時に寝台車に乗って以来なのです。

シルバーウィークはどこの山もかつてないほどの混み具合だったらしく、そのすぐ後の週末は空いているだろうと思っていましたが、やっぱり同じ思いの人はいるものですね~。
寝台列車は残り7席、しかも禁煙車は空いていないという。
でもみんな寝る時間なのだから煙草ばかり吸っている人も無かろうと・・・。
ぜんぜんノープロブレムでした~。

富山からは室堂までやっぱり往復切符を買います。
この方が帰りの手間要らずだし何より安い!(最近遠出ばかりなので・・・。)
ホントはアルペンルートをこっちからあっちへ抜けた方が楽しめるのですが・・・。

さて!
立山のケーブルの待ち時間は30分。
その後はスムースにバスに乗れました。
途中の弥陀ヶ原の紅葉もだいぶ色付いていてきれいでした。
室堂の草紅葉は終盤です。

立山

みくりが池
剱岳がほんの少し、顔を覗かせています。

今回は剣山荘まで雷鳥坂を登ります。
雷鳥平までぐ~っと下るのが辛いところです。帰りはここをまた登り返さなければなりません。
雷鳥沢の紅葉は見頃でした!

キャンプ場越しに雷鳥坂。
真中のジグザグを登り、先ずは鞍部にある剣御前小屋を目指します。






称名川にかかる橋を渡り、いよいよ登ります。
左手に行くと新室堂乗越、大日岳方面。
帰りはこちらから下りました。



ナナカマドは葉も実も真赤です。




雷鳥沢の紅葉は模様みたいで面白い。













だいぶ登りました。
室堂や地獄谷が見渡せます。


ようやく剱御前小屋に到着。
剱岳にご対面!
晴れていても雲が多く、一瞬の雲の切れ間に姿を現した剱岳を撮りました。


食事をして、まだ小屋に向かうには早いので、別山を往復することにしました。
真砂岳、雄山への縦走路。


別山途中からの剱岳。
絶えず雲が湧き上がり、なかなか立派な姿をきちんと見せてくれません。




剱沢の紅葉もいい感じでした。⇒
(写りが悪いですが)

剱御前小屋から剣山荘に向かいます。
剱御前山腹の道はガレ場が4~5ヶ所あり歩きにくかった。

剣山荘は一昨年新しく建て替えられ(雪で倒壊したため)とても明るくてきれいでした。
シャワー室もありカーテンで仕切られ3人が同時に使えます。(もちろん男女別)
汗を流しさっぱりしました。
週末ということでそこそこ登山者はいましたが、余裕のお布団。
気持ちよく寝られました。

翌日!
いよいよ剱岳に登ります!
半数ぐらいの人たちは、渋滞を避けようと朝食を取らず早くに出発しましたが、私はしっかり食べてから出発しました。
かえってその方が渋滞はしないだろうと思ったからです。
それにちゃんと食べないと力が入らない。
思ったとおり・・・
ゆっくりペースな私は、後から来る人に次々に抜かされ、渋滞どころか置いてきぼりの目に!

一服剱までは30分ほど。
一応クサリ場もありましたが、まだ大したことはありません。

一服剱を過ぎると傾斜もきつくなります。




前剱に着きました~!


前剱を過ぎるといよいよ道は厳しくなります。


登りと下りで道が別に付けられ、この岩のトラバースは登りの時だけ通ります。
恐そうに見えますが、足場もしっかりしているので見た目ほど怖くありません。
でもこうして人が通っているのをみるとヒヤヒヤします。
特にこの男の人は片手にカメラを持ち、3点支持が出来ない状態でした。












剱岳の頭が見えてきました。
が、まだまだ道のりは遠い・・・。
厳しいクサリ場が続きます。








平蔵の頭のクサリ場。
7番目のクサリ場だそうです。
いちいち何番目とか覚えていませんでした。

足の掛かりにくいところは、こうして鉄杭が打たれているので安心です。








クサリ場を越すと、ついに山頂が間近に!
最後のクサリ場、『カニのタテバイ』が見えます!






何人か取り付いています。(クリックで拡大)

そして、こちらは下りのコース。
『カニのヨコバイ』を通ろうとしている人が見えます。
(クリックで拡大)














さあ!
いよいよ自分の番になりました!
気合いを入れて取り付きます。

少し足の届きにくい場所もありましたが、何とかクリア~!
途中で下を見ましたよ!
「おぉ~っ」と思わず声が出ました。
ちょっとスリルを味わいました。





上まで登りました!
下を覗きます。



タテバイが終っても山頂ではないのです。
ガラガラの道を30分近くかかってしまいました。

そして、ついに剱岳山頂です!







ちょっと雲が多く、すっきりと見渡せなかったのが残念です。
剱沢と別山。立山と浄土山が辛うじて見えました。
このあと雲に隠れてしまいました。



八つ峰の険しいギザギザ。後立山の山々。


雲の晴れるのを期待して山頂には45分いたのですが、遅くなるといけないので諦めて下山です。

いよいよ『カニのヨコバイ』
聞けば最初の足の掛けるところが難しいらしい。
先ごろもここで滑落事故が起こっています。
私は安心グッズを用意していきました。

鎖を伝って下っていきます。
さてヨコバイに差し掛かり・・・。
どこにどうしたものか?
ちょっと戸惑います。
が、
よくよく下を覗き込むと
ちょうど良い具合に、1~2センチほどの出っ張り(?)が!
長さは10センチぐらい。
出っ張りというより削ってある感じかも。
2か所ありました。
そこに先ず両足を乗せ、横に移動します。
この時絶対足を滑らせない!滑ったら落ちます!

あとは足が納まるスペースがあり楽に移動できました。





























更に鎖を伝って下りて行き、ハシゴを下ります。

これでここの難所はおしまい。
トイレがあるということで覗いてみましたが、使えそうもなかったです。
携帯トイレを持っている人への注意書きがありました。
小屋まで頑張るしかありません。


帰りもまだまだクサリ場は続きます。
事故は下山に多いという。
まだまだ気を抜けません。

このクサリ場も行きと帰りでコースが違います。
行きは左側の窪みからまっすぐ下り、横にトラバースして合流します。






雲が相変わらず多く、夕方には一雨きました~。

剣山荘に無事戻り、お腹が空いたのでカレーライスを食べ、剱御前小屋に向かいました。
もうほとんどの人は帰ってしまっていて、宿泊者の中ではきっと私が一番遅い帰りだったのではないでしょうか?

剱御前小屋までの登り道はしんどかった~!
でも翌日の帰りのことを考えると、なるべく早く帰れるようにしておきたい。

剱御前小屋はゆったりでした。
晩御飯はカレースープが出て美味しかった!

興奮していたのか?あんまり寝られませんでした・・・。

ついに登れた憧れの山。
登る前は不安もあったけれど、怖いところと覚悟して行ったためか?、ヒヤッとしたり怖くて登れなかったりということはありませんでした。
それより案外面白かった。
鎖もしっかり付いていたし、足場もしっかりしていたし、3点支持を守って慎重に歩きました。

翌日。
稜線はくっきりと見えましたが、出発と同時に雨!
今年はよく雨に降られます。レインウェアが大活躍です。





下山は新室堂乗越を行きました。
こちらの方が楽で、左手に雷鳥平を見ながら歩けます。

8時半にみくりが池温泉に行ったら、お風呂は9時からだという。
それなら我慢、と8時40分のバスに飛び乗り帰ってきました。
家ではあっしゅが一人でお留守番をしているので、なるべく早く帰ってあげたかったから・・・。
でもいつものことだけれど、留守をすると顔を忘れるらしく逃げて行きます。
1時間ぐらい遅くなっても温泉に入った方が良かったかな~。
悩ましいところです。


コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )



« 憧れの山 登山の安心グッズ »
 
コメント
 
 
 
ドキドキ (りんごのほっぺ)
2009-09-30 19:36:09
読んでいてドキドキしました。
写真も、まるで“絵”みたい。
こんなことできる人がいらっしゃるとは…ただただ驚き、感心してしまいます。
 
 
 
剣 登頂おめでとう (閑人 kazu)
2009-09-30 22:05:45
憧れの剣登頂され達成感、満足感で、まだ余韻が残っているのでは?
沢山の写真とレポート、ワクワクしながら楽しく拝見しました。
あらためて、YUTOさんのパワーに感服しています。
以前、雄山を縦走したとき、やはり別山から望む剣はどっしりと風格のある山で憧れの山でした。
今では、気力はあっても、体力、技術がついていきません。憧れの山で終わりそうです。
自分のレベルにあった山旅を楽しみます。
筋肉痛が少し和らいできました。


 
 
 
りんごのほっぺさん (yuto)
2009-10-01 00:24:46
登る前は私もドキドキでした。
果して私に登れるのか?
ちょっと危険を感じたら戻ろうと思っていました。
でも足場も鎖もしっかりしていて、あまり危険は感じなかったので登り切ることができました。
あちこちの岩場を経験したことで高い所に慣れてきたのだと思います。
ただ、だんだん年をとれば体力も衰えてくるので、いつまでハードな登山ができるか?
体力と相談しながら山登りを楽しみたいと思います。
 
 
 
閑人 kazuさん (yuto)
2009-10-01 00:38:56
自分でもあんな場所で手の力足の力全部出し切って登れたことに、ちょっとびっくりしています。
そしてやっぱり経験を積むことで恐怖も克服したようです。
下を覗いてドキドキ感を味わうこともできました。
でもほとんどの場合は岩に集中しているのですけれど。

また別山からの剱を眺めに行きたいです。
思いを遂げたので、これからは私もあまり背伸びをしないで体力に合った山登りを楽しもうと思っています。

 
 
 
手に汗握る・・・ (tsubassa)
2009-10-01 08:19:48
興奮しながら読ませていただきました。
登頂ばんざい!ですね。

昨日山好き友人と、剱のことや百名山の話をたくさんしました。私は高所恐怖症がひどくなり、もう山には行かれないと思います。

またいつか唐松岳から、剱をながめてください。




 
 
 
ばんざぁ~い (koyuko)
2009-10-01 11:25:53
ついに登頂、おめでとうございます。
私も鎖場は数箇所経験してますが、ここは怖いですね。
それなのに写真も撮ってしました。

下界で味わえない雄大な風景を満喫して良かったですね。
写真も綺麗ですよ
 
 
 
tsubasaさん (yuto)
2009-10-01 13:01:10
やりました!

私も最初は梯子を上っていくのが苦手でしたよ。
高くなるに従ってお尻がむずむずしてくるのです。
下を絶対見ないようにして上りました。
でも今はちょっと下を見てスリルを楽しむぐらいになってきました。
高いのにずいぶん慣れたものだと思います。
tsubasaさんも登っていれば少しずつ慣れてくるのではないでしょうか。

これからは体力に合わせた登山を楽しみたいと思います。
唐松岳からの剱もまた見てみたいです。

 
 
 
koyukoさん (yuto)
2009-10-01 13:21:46
ありがとうございます~。
やりました~!

全部でクサリ場は15~6箇所ぐらいだったでしょうか。
でもしっかり取り付けられているのでその点は安心です。
恐怖心や疲れ、気の緩みなどが事故の原因になるのだと思います。
疲れましたが何とか無事に登ることができました。
これからは体力を過信しないように、楽しんで山登りをしたいと思います。

写真は剱往復は余裕がなくて全部遠景オートで撮りました。
なかなか満足のいく写真を撮るのは難しいです。
 
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