趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

映画「あなたへ」その2

2012年09月04日 | 映画
昨日「あなたへ」の記事を書いて、書き忘れた事がたくさん有ることに気付きました。
本も映画もなるべくネタバレしないように心がけていますが、
もう少し映画そのもについて、書き留めておきたいです。

高倉健さん演じる倉島英二と田中裕子さん演じる妻洋子との、夫婦の物語。
最愛の妻とキャンピングカーで旅することを楽しみにしていた倉島なのに、
病で妻を亡くしてしまう。
妻の遺言をかなえるために、キャンピングカーで一人旅立つ。

この映画、原作は森沢明夫さんの『あなたへ』だそうです。
私は読んでいないのですが、映画とは大分違っているそうです。
原作は原作、映画は映画、と切り離して考えていた方がいいかもしれませんね。

配偶者を亡くすというのは、とても切ないものですね。
どんな覚悟を持ってしたって、太刀打ちできない気がします。
そんな打ちのめされる姿を、健さんは静かに演じてらっしゃいました。
たとえ元気でいたとしても、必ずいつか訪れる別れ。
そのことを、ずっと考えながら観ていました。

そして、先立つ人にもいろいろな思いがあるのだと、
その事も考えてしまいました。
そして、自分自身がその立場になったら、
洋子さんみたいに謎かけしていきたいな、と思ってしまいました。

あと、映画とは関係無いのですが、
世の夫たちは、退職したら妻と旅行したいと思っている人が
多いのかなぁと考えてしまいました。
妻も同じように考えてくれていると問題ないのでしょうが・・・。

仲が良くても悪くても、必ず訪れる別れ。
できるなら、仲良くありたいと心から思いました。。

映画「あなたへ」

2012年09月03日 | 映画
久しぶりの健さんの映画、公開を楽しみにしていました。
もう、81歳になられたのですね~

子どもの頃、まだテレビで映画がたくさん放映されていた頃ですが、
多分、父親がかけていたのだと思うのですが、
任侠映画を観た覚えがあるのです。

将棋よりも早くに‘飛車角’という単語を覚えました。
‘渡世人’とか、‘仁義’とか、訳も分からず記憶に残っていたのです。

大学生になって、高倉健という名前に目が留まります。
大好きな山田洋次監督の「幸せの黄色いハンカチ」に主演されたのでした。
強面の、任侠の世界の高倉健という人のイメージが段々変わっていったのでした。

以来、健さんの映画は必ず観に行きます。



年齢を重ねられた、変わらぬ健さんの姿がありました。
心に浮かぶ言葉をぐっと飲み込むような、寡黙さ。

言葉を重ねなければ伝わらなかもしれないけれど、
説明をしなければ分からないモノは、説明したってわかりっこないのかもしれません。
余計な物を排した描写は、美しい日本の風景とともに胸に沁み渡る様だと思いました。



あと、
妻役の田中裕子さんの、歌がとてもステキでした。
お上手なのにびっくりしました。
宮澤賢治の「星めぐりの歌」、初めて聴いたのですが、
心に沁みるいい歌だと思いました。。