趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『マリアビートル』 伊坂幸太郎

2010年11月02日 | 
つくづくネームバリューのある作家なのだと思いました。
図書館の新着図書一覧が公開されるやいなや
すでに予約が30いくつと数えられているのですから。
お名前見た瞬間、予約ボタン押してました~
『ゴールデンスランバー』に次ぐ長編書き下ろしとありましたので。



2004年に刊行された『グラスホッパー』の続編になるのだそうです。
登場人物に何人か重なる部分があるようですが、
『グラスホッパー』未読の私にも全く問題なく読めました。

物語の舞台は、東京駅発、盛岡行きの東北新幹線「はやて」の車内。
登場するのは、物騒な殺し屋達と元殺し屋、悪意の塊のような中学生。
2時間30分の、旅が始まる・・・。

それぞれがそれぞれの事情で新幹線に乗り込むのだけれど
ばらばらに見えた人物達が、少しずつ絡まりはじめて
思いもかけない展開へと突き進んでいくのです。

ただ、「どうして人を殺してはいけないんですか?」と
無邪気を装い問いかける中学生‘王子’の救いのない悪意に、
どうしても馴染めず読み進めるのに時間がかかってしまいました。
この中学生の意味がどうしても見えてこなくて
ダークサイドに落ちてしまった気分です。。