趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『四十九日のレシピ』 伊吹有喜

2010年11月09日 | 
作者の伊吹有喜さんは、ポプラ社小説大賞特別賞受賞されて
作家デビューされたのだそうです。
第二作目がこの『四十九日のレシピ』です。



 ‘今作の「四十九日のレシピ」は昭和を生き抜き、
  平成においてその生を終えた、ある女性の人生を通して、
  残された家族が悲しみを抱えながらもそれぞれの生き方について考え、
  道を開いていくという作品です。’(作者より)

とても読みやすいので、どんどん読めるのですが
最初から最後まで、鼻をすすりっぱなしでした。
登場人物たちに、とてもとても共感してしまい
涙があふれて困りました。

大切な人を亡くした家族の、再生の物語。
支えるのは、亡き人の家族への‘レシピ’
‘レシピ’に導かれ、生きる希望を見出していく残された家族達。

数々の後悔はあれど、自分で考え、自分で決める・・・。
後はもう、精一杯の気持ちを込めて生きていくしかないのだから。

四十九日。
つまり、人が亡くなってから49日間を指し、死者があの世へ旅立つ期間のことです。
この期間というのは、とても大切役割があるのだと痛感しました。
‘レシピ’には‘処方箋’という意味もあるのだと、
作者の伊吹さんが教えてくれたのです。

家族にもすすめたくて、この本買うことにしました。
とても良かったです。。