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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

森の恵みとの嬉しい出会い

2011年09月25日 | きのこ

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コウタケ(イボタケ科)

昨年の10月半ば、この場所でコウタケを見つけたが、たった1本だけでした。今年は半月早く森に入り、直径25センチの大きさから5㎝ほどの大きさまで数多くのコウタケを見つけました。

コウタケ下の緑の葉はイワウチワ、ここはマツと広葉樹の混交林です。コウタケは香りの強いキノコで森中に匂いが漂うほどです。

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最も大きかったコウタケ。尖った角状のささくれが粗くおおい、中央部が深くくぼんでいます。裏面は針状です。

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小さなコウタケは、生長するまで待つことにしました。

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マイタケ(サルノコシカケ科)

朽ちかけたミズナラの根元に生えていました。小さな株でしたが、舞い上がるほどの喜びでした。

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ショウロ?

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オオゴムタケ

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ミヤマベニイグチ

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ムラサキフウセンタケ

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不明

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イヌセンボンタケ?

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ニガイグチモドキ?

ちょっとの狂いもなく容姿端麗なキノコ、広葉樹の森に凛とたっている姿は、身が引き締まる美しさです。

食べられるキノコも毒キノコも、心躍る嬉しい出会いであり、今、森の中は、さまざまなキノコを舞台にした美術館です。


カゲロウ(水生と陸生)

2011年09月24日 | 昆虫

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シロハラコカゲロウの雄でしょうか。

複眼はドーム状で大きく赤い色をしています。沢の上流部で葉裏にじっとしていました。

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シラハラコカゲロウ(アミメカゲロウ目)・水生

幼虫は、水生で生活し脱皮を繰り返しながら、終齢近くのものでは、翅芽が発達する不完全変態。昆虫の中で、最初に翅を獲得したグループの一つであると考えられているようです。

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ウスバカゲロウ(カゲロウ目)・陸生

幼虫は、アリジゴクと呼ばれ、木の根元や神社の軒下など、雨の当たらない土の乾いた場所に、すり鉢状の穴を掘ってその下で生息し、アリなどの小さな昆虫を捕食する完全変態(成虫と全く違った姿)。

幼いころ、獲物の振りしてアリジゴクを動かし、ウスバカゲロウの幼虫が出てくる様子が面白くて、よく遊びました。

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ウスバカゲロウ(カゲロウ目)

カゲロウの由来は、空気が揺らめいてぼんやりと見える「陽炎」からとも、またこの昆虫の飛ぶ様子からとも、成虫の命のはかなさからとも言われています。

薄暗い林の中で、ひらひらと飛んでいる姿をよく見かけます。飛ぶ姿はよわよわしそうですが、顔は幼虫の面影を残した形相ですね。


綾里小の稲刈り

2011年09月23日 | 小学生の体験学習

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台風一過の22日、綾里小の5年生がつむぎの家で、学校田の稲刈りをしました。

5月の田植えから4か月が経ち、稲は黄金色に実りました。台風による雨で田んぼの水が切れませんでしたが長靴を履いて、予定通りに行いました。

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なかなか目にすることができない稲の花と受粉の仕組みについて、模型を使って説明しています。

*模型は先月、つむぎの家に来られた奥村氏が、子どもたちのためにつくってくれた力作です。

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稲刈りカマの握りかたや使い方について説明を終え、リハーサルに稲を刈っています。

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手刈りした稲株を握りしめ嬉しそうです。

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稲を刈る人、束ねる人と役割を決め手際の良い作業風景です。

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稲を干すために、刈り取った稲を、木小屋に運んでいます。

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稲のハセ架けです。

手渡しされた稲を、木小屋に上手に干しています。

初めての作業にもかかわらず、てきぱきとした行動に、高学年の成長を感じます。

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すべての作業が終わり、皆さん、いい笑顔を見せてくれました。

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稲刈りの後は、秋の味覚の栗拾いをしました。

栗だけではなく台風で未熟なイガもたくさん落ちたようで、大きな栗のイガをつまんで見せてくれました。

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今年は栗が豊作のようです。地に着くほどの枝ぶりです。

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土手の斜面で、バランスを取りながら懸命に栗拾いをしています。

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皆さん、栗ご飯が作れるくらい収穫できました。

子どもを囲んで、収穫体験の話題に花を咲かせているご家庭のひと時を思い描き、私共も満たされた一日でした。

収量はさておき、今年の学校田の稲刈りを無事に終えることができました。


ハチとアブの狩り

2011年09月22日 | 昆虫

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オオモンクロベッコウ(ベッコウバチ科)の狩り

林道を歩いていたときのこと、オオモンクロベッコウが体よりも大きなクモをくわえていました。人の気配を感じてか、一時獲物を離して飛び立つのですが、再び戻ってきては引きずる動作を繰り返しながら獲物と共に姿を消しました。

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オオモンクロベッコウがイオウハシリグモを捕まえました。麻酔をかけられたクモはぐったりしています。

<オオモンクロベッコウの生態>

クモを狩り、土中につくった巣の中で、クモに卵を産み付け、羽化した幼虫はそれを餌に成長します。

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フタオビドロバチ(トックリバチ科)が幼虫の体液を吸っています。

フタオビドロバチは、蛾などの幼虫を狩り、巣に運び入れて蓄え、幼虫の餌にします。

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マガリケムシヒキ(ムシヒキアブ科)

クロヤマアリの女王でしょうか、ムシヒキアブの餌食になりました。獲物をくわえた昆虫は獲物を逃がすまいと必死のようでちょっとした物音には動じません。

2か月前ですが、夫が草刈り中に、マムシの首をはねてしまいました。これまでも、シマヘビやヤマガガシを草と一緒に刈ってしまったことはあったのですが、マムシは初めてです。通常は物音に気付いて逃げるのですがなぜ逃げなかったのか、マムシのそばにはアカハライモリが転がっていました。夢中で獲物と格闘していたのでしょう。

自然の営みとはいえ、食う・食われる関係に、生き物たちの厳しさを感じました。


幼虫から成虫へ(ヨモギエダシャク)

2011年09月21日 | 昆虫

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8月の中旬、仏壇に飾った切り花の下に、たくさんに糞があるのに気づき、よく見るとシャクトリムシが菊の葉や花を食べ、排泄したものでした。茎と同じように見える5㎝ほどの長さの薄茶色がシャクトリムシです。

どんな成虫になるのかその過程を観察することにしました。

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終齢幼虫・・・8月末には、餌を食べなくなり、糸が見えてきました。

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9月初めには、蛹になりました。

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2週間後、蛹から蛾の成虫が出てきました。

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ヨモギエダシャクです。

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裏側の模様。

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真上から見たヨモギエダシャク。

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白黒を基調とした斑模様の地味な色合いですが、イキなドレスですね。無事に羽化し、同定ができましたのでそっと自然に放してあげました。蛹で越冬しますので、ヨモギエダシャクの活動はまだ続きます。

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シャクトリムシとほぼ同時に、切り花にしたノコギリソウにアゲハの蛹がついていました。

羽化に立ち会える喜びを思い描き、わくわくしていましたが一向に変化がなく日増しに蛹の色が悪くなっていきました。

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9月中旬、よく見るとアゲハの蛹に小さな穴があいていました。アオムシコバチが出た穴です。

アオムシコバチは、さなぎになる直前のアオムシに産卵し、アゲハの蛹の中で成虫になって飛び出すそうです。

昆虫の世界では、すざましい生存競争が繰り広げられていますね。自然界の厳しさを感じます。